12.31.2011

冬寂の朝

一般的に仕事納めは28日だが、現在の勤務先の仕事納めはもう少し遅い。
多くの人が家でゆっくり休んでいる日にいつもどおり出勤するのは損しているような気もするが、年末の朝の、人も車もがら空きの道路を独り占めできるのは何となく得した気分にもなる。

車線の真ん中まで出て両手をハンドルから離し、上体を起こせば
眼前には黄葉の落ちかかった銀杏並木と、アイスブルーの冬晴れの空。
仰ぎ見て、冷たい空気を深呼吸しながらゆっくり進む。

このささやかな贅沢が許されるのは年末年始の数日しかない。
今年はもう終わってしまったので、また一年後のお楽しみ。

12.28.2011

年末の窓掃除

今年も年末恒例の窓掃除。
恒例といっても二回目なのだが、前回の窓掃除から一年も経つとさすがに窓ガラスもサッシのレールもかなり汚れが溜まっている。
もっと頻繁に窓を掃除していれば年末になって大騒ぎする必要もないのだが、家の周囲は真冬を除いて薮蚊パラダイスと化す環境であれば、春とか夏とか秋とかに窓を開け放って窓ガラス拭きなど到底出来るものではない。多分血を吸われまくって貧血で死ぬ。なので、年末に纏めてしっかりお掃除。

一番の難所は二階の大きな掃き出し窓で、外側を拭くには体をほとんど外に乗り出さなくてはならない。擁壁の上に立つ家の二階なので、地上からの高さは四階に相当する。多分落ちたら死ぬ。
ここで重宝するというかなくてはならないのが、窓枠の前に十字に設置されている木のフレームと階下窓の庇。
体を反転させて二階の外に出し、片手で十字フレームを掴み片足を庇に下ろし、その二点で体重を支えながら残った手で窓を拭く。何とも形容しがたいそのポーズは道行く人や彼方のマンション住人からも丸見えの筈で、お巡りさんあそこに空き巣がいますとか通報されても文句は言えまい。いや文句は言う。

十字フレームと一階の庇、この二つがなければ二階掃き出し窓のガラスは掃除出来ない。
特徴的な十字フレームが窓ガラス拭きの際の命棒として使われる事まで考えて設計されたのだとすればさすがなのだが、多分偶然だろう。

しかし庇に足を下ろしても大丈夫なのだろうか。体重全てとはいかないが、庇に下ろした片足に体重の半分くらいは荷重がかかってしまうのだが。そっそんな風に使っちゃダメ、ゼッタイ。とかいう事であれば連絡下さい(業務連絡)。


真っ黒いシルエットの向こうに十字フレーム


12.18.2011

鳥牛之家

土曜は昼からポーチ床面に残りのクリスタルシーラーを再塗布。
ポーチ床のモルタルは既にクリーナーでも落ちない汚れやらシミやら剥がれやらが無数にあるので、仕上がりのムラなど気にしない。とにかく無心で塗るべし。
こいつめこいつめと言いながらひたすら残りのシーラーを塗り込み、立ち入り禁止の紐を入口に張って作業を終えると、バイクのキックスターターを蹴り下ろして西へ向かう。
S氏の手がけたLWH003…もとい「鳥牛之家」(飯屋じゃない)の完成オープンハウスを見学する為だ。

だがこの冬一番の冷え込みとなったこの日は、好天にも関わらず寒い。超寒い。
インナーにもう一枚着てくれば良かったと後悔しつつ新青梅街道から左折して住宅街に入り込むと、ほどなくして前方の電柱に現地への案内標識が。「現場発表会」と青字に白抜きで大きく書かれ、その下に矢印で方向を示した紙が括りつけてあるではないか。すごい。
おおこれは本格的だなあ、やるなあと感心しつつ、矢印に誘導されるまま右に左に曲がって辿り着いたその先には

どこかの建売住宅。うん、多分こんなオチだろうと思ってた。

素知らぬ顔でUターンしたものの完全に方角を見失ってしまい、その後たっぷり15分ばかり、迷路のような中野の住宅街の隘路を堪能し…要するに道に迷って走り回った。
ダサい。超ダサい。

路地の奥に佇む鳥牛之家にようやくたどり着く頃には身体もすっかり冷えきり、かじかんだ口がうまく回らず施主の「鳥」さん※1への挨拶の言葉ももつれてしまう始末。

「し新築おめでとうございますここれつまらなあばばあばばばば」

怪しい。超怪しい。

鳥牛之家。くどいようだが飯屋ではない

アイボリーホワイトの外壁とチャコールブラウンの花台のコントラストが印象的な鳥牛之家は、決してデコラティブではなく素朴だが、どことなく垢抜けて洒落ているという、いかにもS氏らしい家だった。自分の家とほぼ同じ建坪なのに随分と広く感じるのは、特徴的な階段でつながるロフトの広がりのせいか。
家の中は真新しい杉板の匂いが気持ちいい。そして一階寝室の内壁は施主ご夫婦とS氏がコテで漆喰を塗って仕上げたという。いいなあ助っ人がいて

「で、Sさんはどこを塗ったんですか」

「この辺を…少し。」

「へえ…」

「あんまり見ないで^^」

「分かりました^^」

すかさず一歩前に出てまじまじと見る。※2
素人には難しいと言われるコテ塗りだが、ちゃんと仕上がっている。
「最後は漆喰が足りなくなっちゃって、この辺はやっつけなんですよ」
と鳥さんは謙遜するのだが、寧ろそういう箇所があったほうが後々までの思い出になっていいと個人的には思う。それは悔恨と共にではなく、微笑みと共に思い返されるものに違いないから。

アイボリーホワイト×グレーシルバー×ダークレッドはセンスのいい組み合わせだと思う

マニハウスに続き今回が二回目のオープンハウス見学。※3
オープンハウスは幸せのお裾わけと書いた事があったが、やはりいいものだ。
これから新しい生活が始まる真新しい家は希望そのもので、施主がいればそこは喜びと幸福な空気で満たされている。
それは明確にそこにあるのだ。家が完成して幸福でない施主などいないのだから。
その陽性の空気に触れるだけで、無関係な自分も幾らかは幸福な気分になれる。
だからいい。

森林浴の後のようないい気分で鳥牛之家を後にしたものの、帰路は辛抱たまらずカフェにビバーク。
いや本当に寒かった。


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※1 噂には聞いていたが本当に若い。院生でも通用する。だが家を建てられる位だから、ただ若いだけではなく相当にしっかりしているのだろう。貯金額二桁だった自分の二十代の頃とは比べ物にならない。
※2 せっかくのネタ振りをスルーしてはいけない。
※3 S氏のオープンハウスは何故か別の予定とバッティングすることが多い。いや本当に

12.14.2011

ポーチ外壁にクリスタルシーラー

家の玄関前ポーチは、高さ90cmほどまで立ち上がった高基礎で囲まれている。これは道を挟んで正面にある擁壁に関連した規制※1の為にそのような構造にせざるを得なかったのだが、怪我の功名というか、結果として外観のアクセントのように仕上がったこの部分は結構気に入っている。

この高基礎、出来上がってからまだ2年を経過しない為にまだ殆ど汚れも目立たないのだが、今後長きに渡って風雨や紫外線に晒され続けていれば、次第次第に朽ちていってしまうのは否めまい。
綺麗に古びられればそれもいいのだが、コンクリートが綺麗に古びるのはなかなか難しい。ひび割れや苔、カビなどで荒れ果ててしまってはただ見苦しいだけ。アクセントも台無しだ。街を歩けば、全く手入れされていない外壁がお化け屋敷のようにおどろおどろしく劣化した古いコンクリート打ちっぱなし住宅を見かける事がままあるが、ああいう風にはしたくない。

意を決して、高基礎の外側にクリスタルシーラーを施工することとした。かつてポーチ内側と玄関に塗布したもののムラが目立つ仕上がりに臍を噛んだシーラーなのだが、表面に膜を張るのではなく内部に浸透し、モルタルそれ自体を改質するというこの製品に勝るコート剤はやはり存在しないように思える。
ムラの原因は使用量が少なすぎた為ではないかと考え、今回は4kgボトルを取り寄せた。前回施工時の残り1kgと合わせて5kg、まず十分な量だろう。
前日に水をかけながらブラシで洗ったモルタル外壁が完全に乾燥するのを待って作業開始。

なるべくムラが出ないよう、今回はローラーでなくコテバケを用いる。
塗ってはならし、塗ってはならしする事90分、4kg近くものシーラーを塗りこみ浸透させた外壁は…



どうしてもムラになるなあorz


表札を取り付けた正面の外壁は比較的綺麗に仕上がったが、側面は乾燥するにつれやはりムラが目立ってしまう。言っちゃなんだがあれだけ丁寧に作業してムラになるのであれば、例えプロがやっても出来栄えは大差あるまい。これはもう諦める他ないだろう。※2

ムラになったとはいえ、目を近づけると分かる表面のキラキラとした控えめな輝きは、内部にシーラーが十分に浸透してメーカーの売り口上通りにモルタルを改質している事を伺わせる。とりあえずこれで表面がひび割れたり苔やカビで黒ずんだりするリスクはかなり軽減された筈だ。

戦は六分の勝ちを持ってよしとせよ。大成功とは言えないまでも大失敗でもなく、最低限の目的を達せられたのであれば、久々に手ずから行なった今回の施工はまあまあと評価しなければならないだろうか。
残りのシーラーはまた別の機会に、ポーチ床面に再度塗りこんで使い切ることとしよう。



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※1 向かいの擁壁の天辺から俯角30度の範囲にかかる部分は鉄筋コンクリートである必要があり、また開口部を設けてもいけないと規制されている。高基礎の上辺は丁度その俯角ラインにかかる高さ。
※2 自分の家で自分で施工したからこそ諦めもつくが、これが他人の家であれば洒落にならない。施主は絶対に納得してはくれないだろう。業者の方はくれぐれも注意されたい。

12.11.2011

Colorful Days

あっという間に12月の二週間が過ぎ、眼前の欅もいよいよ本格的に黄葉が強まる。
レンズを通すとくすんで見えてしまうが、西日を受けた欅の黄葉はまるで自らが光を放つように
鮮やかに輝いて見えた。




低く差し込む冬の太陽に染められたかのような黄金色。

冬の陽が葉を染めたのか、
黄葉のフィルターを通すから日差しが柔らかく見えるのか。


居候は日向ぼっこ中

その一方で、ほぼ落葉し尽くしてしまっている夏櫨には、
今年新しく伸びた枝につけた葉がわずかに残るだけ。
残り9枚。



12.04.2011

初黄葉

家の大窓の向こうには隣の土地から生えている欅の木。
この欅、土地の購入前に訪れたときには見事な黄葉を見せていたのだが、入居した年の夏には丸裸にされてしまったので、この葉が色づくのを眺めるのは徐々に枝ぶりが復活してきた二年目のこの冬が初めてだったりする。
先週あたりから待望の黄葉が始まった。


11月27日
12月4日

先週末から一週間で着実に黄葉が進行している。あと二週もあればまっ黄っ黄になるだろうか。
楽しみだ



空が高い冬の日


それに対し、家の擁壁から生えているモチノキは常緑樹なので冬になっても平常運転。
しかし今年は実を鈴なりに実らせている。これが真っ赤に色づいたらそれはそれで見応えがありそうだ。


雌木だったのか


擁壁から生えている木は実はもう一本ある。
入居時には気づかないくらい小さな木だったのが見る間に高さ5mを超え、張り出した枝がお隣のベランダを脅かすまでに成長したこの木…何の木?


右にモチノキ、左に謎の木






12.01.2011

右手防寒グッズ

今日の東京は夜になって雨が霰に変わる冷え込み。
昨冬は一台しかないエアコンを一階DKに移設してしまい、一階の暖気が思うように上がらない二階の居室で寒さをこらえ、かじかむ右手でマウスを握っていたものだ。

今年は違う。
二階に増設した白くまくんが暖気を放出し、そしてマウスを握る右手には強い味方がいる。
そう、今はなきスマッチ!編集部から頂いた月間賞のアマゾン商品券で購入した
USBあったかマウスパッド猫たんモデルの出番である。



いや快適快適。
しかしシンプルにシンプルに渋く渋くを心がけている男の部屋に突如出現した妙にラヴリーでファンシーなこのグッズ、言っちゃなんだが雰囲気ぶちこわしである。
商品名からして萌えてるしなあ。猫たんだもんなあ。※1
いい歳こいたおやじが口に出すのもはばかられるっていうか、

「USBから電源供給してヒーターがついてるマウスパッドがあって、これ超快適。おすすめ」
「へえー、何ていうんですかそれ」
「うん、USBあったかマウスパッド猫たんモデルっていう」
プッ

ほらプッて言われたじゃないか今プッて


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※1 萌え化の対象が戦国武将にまで及んでいる昨今、アフガニスたんとかカザフスたんとかトルクメニスたんとか萌え擬人化されるのも時間の問題かと思われる。いやイスラムは洒落が通じないぞ自重しろ

11.24.2011

Artificial Flower

カー用品店の陳列棚には、革シート用の多種多様な栄養クリーム・保護クリームやらクリーナーやらが並べられている。
クルマ好きの中にはこれらをあれこれ購入してはせっせと愛車の革シートに擦り込んだりしている人もいるのだが、実はこういった革シートケアは全く効果がない。

自動車の室内は極めて過酷な環境だ。駐車場に停めた自動車の室内は、冬は寒冷地であればマイナス10℃を下回り、真夏ともなれば60℃にも達する。青空駐車であれば強烈な紫外線にも容赦なく晒されるし、澱んだ空気は常に埃っぽい。
本来デリケートな皮革が、こんな過酷な環境に耐えられる訳がない。※1

表面にぶ厚く樹脂コートを施されて革の持つ風合いや通気性を失い、それと引き換えに凍てつく寒さや灼熱の真夏の太陽の下で10年放ったらかされても耐えられるだけの耐久性を手に入れる。
これが現代の自動車の「本革シート」に他ならない。※2
毛穴も全て樹脂で塗り込められていれば「革栄養クリーム」などいくら塗り込んだところで決して浸透していくことはないし、それどころか却って余計な汚れをよんでカビの原因となりかねない。
自動車の革シートのお手入れなど、絞った濡れ雑巾で拭けばそれで十分なのだ。

しかし、そうなると果たしてそれは革シートと呼べるのだろうかという疑問が生ずる。
それは実質的にビニールシートと同じではないのかと。


傷つかず汚れもつかず、油性マジックで落書きしても簡単に落とせるというガラス素材の超強力なフロアコーティングの広告を目にした時に抱いた感想もそれに似たものがある。
薬品にも溶剤にも耐え、手入れ無用でいつまでもピカピカの新品の美しさを保つフローリング。
大いに結構、だがそれは果たして「木の床」と呼べるのだろうか?


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※1 グッチのレザーコートを一年間窓際に吊るしておいたらどうなるか、お金持ちの人は試してみるといいだろう。空調の効いた室内であっても、紫外線だけでも相当悲惨な事になる筈だ。
※2 本当の「本革シート」に座って運転したかったらロールスやベントレー、オールドジャガーなどを購入すれば上質なコノリーレザーの風合いを堪能できるだろう。その代わり青空駐車などした日にはものの一年でひび割れだらけとなってしまうこと請け合い。勿論ジーンズなどもっての外でございます。

11.20.2011

掲載された

前にエントリしたエコガラスの取材、いつの間にかサイトに掲載されていた事をS氏からのメールで知る。

いやープロのライターさんは上手く纏めるものですな。何か文章読むと超コダワリストみたいだけど、まあ実際はそんなにこだわってるつもりはないんだけど。寧ろ結果オーライな感じで。
あと居候は見て楽しむものじゃないんだな。あまり動かないし。あれは触って楽しむ生き物で。こうしている今も膝の上で…まいいか細かいことは。綺麗に化粧して頂いて有難いと。少し気恥ずかしいが。

写真は、うーん。記事の趣旨からして明るくしなければいけないとか制約があったのか?
個人的にはS氏の撮った写真の方が好みというか、いい雰囲気が出ているような気が。

家よりもS氏の写真が…あら素敵。カメラマンはポートレートの方が得意なものと見える。これぞプロの仕事という感じで非常に良く撮れているではないか。
S氏には買い上げてでもこの写真をプロフィールに使う事を薦めたい(笑)。これはいい一枚。

11.14.2011

iPad for Old

最近入手したiPad2は要するに電話機能のない大きなiPhoneなのだが、これはこれでなかなか便利。
これを一階DKに常備すればコーヒータイムがさらに快適になるだろう

とはいえ、自分の手元にあるのもあと僅か。
セットアップを終えたら、これは古希を迎えた親に贈呈する。



まあiPhoneでもいいんだけど、画面小さいし年寄りの目にはきつかろうと

目が弱れば新聞もろくに読まず、情報源は(嘘ばかりの)TVのみとあっては情報弱者も極まれりというもの。「TVばかり見てるとバカになる」という子供の頃言われた小言を今頃になって親に言い返す事になるとは。
バカになるだけならともかくボケてもらったら困るので、まだ知的好奇心が残っているうちに、ネットの大海に漕ぎ出して見聞を広げて貰う目論見。

とはいえ、デジタルガジェットと言えばせいぜい携帯電話くらいしか縁のない人生を歩んできた老人に、いきなりPCのキーボードを突きつけるのもハードルが高すぎる。
そこでこれ。iPadにマニュアルの類は一切付属していないのだが、それも納得の分かりやすさ。
マックに始まったアップルのGUI、その進化の極北がこのタブレットPCではないだろうか。
結論としては、年寄りにこそiPad。


11.09.2011

究極のスケルトンハウス

これは…
思わずアリの観察キットを連想してしまいましたすみません
しかし「凄い」としか言いようがないというか…正しく絶句する家。

ううむ。しかし疑問は尽きない。

夜はカーテンで目隠しするとしても、昼間は丸見えで構わないのか。居留守使えないけど。
全面ガラスの外壁※1には断熱材の類が一切ないが、夏場は耐えられるのか。冬は結露の心配はないのか。
ガラス壁のクリーニングはどうするのか(内側のガラス拭きだけでも多分死ぬほど大変)。
構造体は重量鉄骨で耐震性はあるとして、はたしてガラス外壁は地震に耐えられるのか。
家人の動向が丸見えでは防犯面も…あーこれだけ丸見えなら逆に防犯性は高いかもな…


自分が上につらつらと書き連ねた程度の事など百も承知の上なのだろう。(恐らくは)周囲の反対の声にも怯まず初志を貫いた施主の意思こそ賞賛に値する。
安藤の住吉の長屋に対する村野藤吾の評価「住み手に賞を与えるべきであろう」がそのまま当て嵌るような…しかし本当になんでもありなんだな家って。


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※1 「衝撃に弱く割れやすい」という弱点さえ克服出来れば、錆びず腐らず何十年も劣化しないガラスは、もしかしたら超長期に渡る耐久性を持つ優れた外壁素材になりうるかも知れない。透明ガラスでなければ断熱性も持たせられるし

11.06.2011

夏櫨残り僅か

雨上がりの軒先には夏櫨の落葉が目立つ。




ナツハゼと称していてもハゼノキ(ウルシ科)とは関係なく、躑躅の仲間(ツツジ科)。
だが早い時期に櫨を思わせる紅葉を見せることから夏の櫨と名付けられたらしい。

その名に恥じず、ようやく色づき始めた欅を周回遅れにする紅葉ぶりと散りっぷり。
枝に残る葉も残り僅か。


O.ヘンリーて「おいやめろ」て感じの作品多いよね



10.31.2011

泥縄未満

自転車を取り巻く環境が急に厳しくなってきたというか整備されてきたというか。
チュート福田お前のせいか。え。

自転車の交通マナーの向上をめざすため、警察庁は25日、自転車交通秩序の総合対策をまとめた。歩道での歩行者の安全を確保するため、これまでは原則として「幅2メートル以上の歩道」で認めてきた自転車の通行を、「幅3メートル以上の歩道」に見直すことが最大の柱。原則として自転車を車道に走らせることで、歩行者との分離を図る。
対策では、自転車が「車両」であることを改めて徹底。「原則として車道を走る」「歩道は歩行者優先」といった原則を周知させるほか、スピードを出す場合には車道での通行を促進する。
また、自転車の安全確保に向け、通行環境の整備として「自転車一方通行」や「普通自転車専用通行帯」を活用。利用率が低いパーキングメーターは撤去し、自転車道の整備を促進していく。
悪質で危険な交通違反については積極的に検挙するなど取り締まりも強化する。指導警告票(イエローカード)や交通切符(赤切符)の交付なども実施する。
(2011年10月25日MSN産経ニュース、一部抜粋) 

いやー、いいんだけどね。一応は。
だけど…

自転車は道交法上では立派に軽車両であって歩道を走っていてはいけない。 実際、歩道走行は歩行者との衝突の危険と隣合せだ。
なのでこのような整備は基本的に歓迎すべき事なのだが…
我が国の道路事情が全くこれに追いついていないのをどうするつもりなのかと。

至るところに見られる路上駐車、店の前に堂々と長時間駐車される搬入トラック、一車線を延々と塞ぐ客待ちのタクシーの列、ドライバーの嫌がらせのような強引な追い越しに幅寄せ…
路上には自転車にとっての危険が溢れている。

この現状に何ら有効な手を打たないまま、さあこれからは車道を走れ、歩道走ったら赤切符を切ると一方的に言われても困惑するチャリダーが大半ではないだろうか。
危険を承知で普段から車道を走っているロードバイクばかりではない。これまで歩道をよたよた走っていた子連れお母さんの二人乗り・三人乗りママチャリや傘さし運転のおばちゃん自転車も、今後は一斉に車道を走らなくてはいけないのだ(まあ傘さし運転は違法だが)。

そして今後整備される「自転車通行帯」、その幅わずか37cm!

女性の肩幅にも満たないわずかな帯の中だけをこれからは走って下さいって?
どんな鬼教官だ※1

朝日新聞サイトから拝借したこの絵には嘘がある。幅37cmであれば実際はこれよりずっと細い帯となる筈だ

そんな曲芸じみた走行を、それでも上の図のような綺麗な状況で強いられるのであればまだいい。
現実は違う。
前述の通り至るところでこの走行帯を塞ぐ邪魔で危険な障害物。
それを避け、車道にはみ出て迂回しなければならない場面が極めて頻繁にあるだろう。
その都度ヨロヨロと車道に出てくる二人乗りママチャリ、
後ろを気にせず元気よく右にふくらむ怖いもの知らずの中高生…

恐らく今後自転車と自動車の接触事故は激増するだろう。
そして「悲惨な事故」が起きない限り問題の存在を認めないのがこの国の行政の常。
なので、基本的には喜ぶべき事であるにも関わらず、どうしてもそんな気にはなれないのだ。



こちら自転車先進国デンマークの首都コペンハーゲン。自転車走行帯の幅に注目(2007年1月。右手奥にはチボリ)

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※1 ちなみに自動二輪免許試験の「一本橋」は幅30cm。落ちないで渡りきる必要があるのだが結構な割合で失敗している。それと大差ない幅であると想像すれば、いかに酷な環境であるか想像がつくと思う。ちなみに平均的な体格の男性の肩幅は40-42cm程度。



10.30.2011

Bespoke house

メディアに紹介される「建築家の家」は実にカッコよく、カッコよすぎて「人が住まない方がいいんじゃないか」と思ってしまうような家が多かったりするのだが、その逆に、「人が住んで初めて足りる」という家もある。

家が完成した。だがどこか物足りない感じがする。
そうだ人が足りない、生活が足りない。
最後のピースとして施主が家主として暮らし始めて、初めて家としての完成を見る。
例えばS氏のつくる家はこちらに該当する。

それを確信したのはマニハウスにお邪魔した時、
これは正しくMさんご一家が加わって初めて完成した家だと感じた。
他の誰が入ってもマッチしない。
自分のようなひとり者が入ってもおかしいし、微妙な仲のご夫婦が入居しても恐らくしっくりとはこない。
楽しいMさんご一家の為だけに作られた家。他の誰にも合わないのだ。

そもそも、注文住宅の本義とはそういうものではないだろうか。
ギミックと工夫を凝らした家よりもクールでフォトジェニックな「作品」よりも、
ただ他の誰にも合わない、自分の為だけに作られた家。
それを我が物にする事が施主の何よりの喜びではないだろうか。

これは家が出来る前から自分の中にあったもやもやとした感覚が(あたかもイザナギの鉾から滴り落ちた雫が島となって固まったように)ゆっくりと形となって浮かび上がったものであって、初めから確固たる考えとしてあったものではない。
だがなぜS氏に家づくりを依頼したのか、今になってよく分かる。
野暮ったい家は嫌、かといって少しの隙もなく、単体で完結してしまっているような家も癪だ。
あくまで主人である自分を立てながら、ビスポークのスーツのように自分の身体にフィットする家がいい。
そういう我儘な欲求を抱えた施主がいて、それを形に出来る設計者がいたという事なのだ。


10.27.2011

今月号のpenの特集が面白い

自分の家が出来た後も、家の特集などを掲載している雑誌があるとつい手に取ってしまう。
いや家って面白いわ。


今月号のpenの特集は見ごたえあり。
「中古マンションのリノベ」に「中古一軒家リフォーム」、「古家再生」に「コンバージョン住宅」などこの手の特集における定番はきっちり抑えてあるが、どれも非常に好ましい物件ばかり。
だが表紙にもなった「温室ハウス(勝手に命名)」とドリームハウスにも出演した「日干しレンガの家」の二つの新築事例の強烈さの前にはその印象も霞んでしまう。

全面土間どころか殆ど土の上に暮らしているかのような「温室ハウス」は屋内と屋外の境界すら曖昧な文字通りのオープンハウスだが、壁の存在を感じさせないほど大きく面積が取られた窓には目隠し一つなく、恐らくプライバシーはゼロ。全面ガラスの屋根の下では真夏など耐え難い暑さだろうし、これだけ巨大なガラス面を表紙のように綺麗に保つ為に相当なメンテナンスコストが掛かるだろう事も想像に難くない。
これに住める施主の腹の括り方は半端でないなーと思ったら設計者自身の家と知って納得。
しかしそれら諸々のネガを吹き飛ばすほどの開放感は凄いの一語、毎日がキャンプだホイ状態で楽しそうだ。すごいよマサルさん。お見事。

「日干しレンガの家」は、延床面積はLWHに匹敵するほどの小さな平屋。
家の設計者は大学と共同して「現代の建築材としての日干しレンガ」の研究を長年続けていたというから学究肌が強いのだろう、施主を口説き落として「国内初の日干しレンガの家」を実現したというエピソードなんか正に研究者※1
「他のどこにもない斬新な家」を強く望んでいた施主の好みとも結局は合致し、結果オーライ大成功。


これぞ世間のイメージする「建築家の作品」というやつではないだろうか。
否定するつもりは毛頭ない。こういう斬新な提案をする設計者とそれに乗る施主が出てこないと住宅の進化発展はないのだろうから。

こういうのも好きです。でも見てるだけでお腹一杯(笑)


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※1 もしくはアーティスト。研究者とアーティストは良くも悪くもエゴイスティックなところが似ているね

10.25.2011

最も手軽に弄って楽しめる乗り物としての自転車

タイヤが潰れたら空気を入れる程度で後は乗りっぱなしの放りっぱなし、で5年も経過して真っ赤に錆び付いたら廃棄してまた新しいのをホムセンから買ってくる…というのがこの国における基本的なママチャリの扱いだからして、サイメンの新製品「ママチャリメンテのDVD」の発売については正直首を捻るところがある。
コンセプトは面白い。ただDVDを購入してまで己の手で整備しようという意欲のある人が果たしてママチャリを愛車にしているだろうかという根本的な疑念が。逆にロードバイクやMTBを既に持っていてママチャリを下駄代わりにしている人ならば、これを買うまでもなく基本的なメンテは既に知っているだろうし…うーんやはりマーケティングを間違えているような気が。
「ママチャリは安かろう悪かろうで使い捨てるもの」という巷間の風潮とそれに乗じた粗製濫造中華ママチャリの蔓延は如何なものかと思う一人としては、これが受ける世の中になって欲しいとは思う。多分ならないだろうけど。

ここんとこのDVDシリーズでは「日常メンテのABC」と「ロードバイク完全組立」が手元にあるのだが、自分の如きド素人にもわかり易い内容は非常に好ましい。今作もわかりやすさの面では期待できる。と思う。これで整備整調の楽しさに目覚めるオカーサンがいたら面白いなと。


閑話休題。
納車後ほどなくして換装したせいもあって、三代目通勤快速号のコンポーネントは割といい値段でオークションで売却する事が出来た。
納車時に値引き代わりに交付されたクーポン券とこの売却益を合算して差し引きすると、工賃を含めても1万円台半ばでコンポ一式を上位互換出来たことになる。

すごく…安いです…

少しパーツを変えただけであっさりと何十枚の福澤翁が飛んでいく四輪に比べれば、自転車のカスタマイズの費用対効果は圧倒的に高い※1。しかも最早素人が手出しする余地など皆無である自動車と違って、格段にシンプルな自転車であればそれなりに機械弄りも楽しめる。
これが面白くない訳がない。皆あれこれ弄る筈だ※2

しかしコストを掛けたら掛けたなりの効果が(ある程度は)見込める自動車やバイクとは違い、自転車のエンジンはあくまで乗り手自身。競技者ならともかく、素人があれこれパーツを換えてみたところで肝心のエンジンがそのままでは大して速くなる訳もなく…要するに自転車のカスタマイズはほとんど見た目と自己満足が全て、それはそれで楽しみ方として全然ありなのだが。


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※1 これを自動車に置き換えて、例えばスポーツカーの全輪のブレーキディスクとパッドとキャリパー、及びトランスミッション一式をそれなりのグレードの物に換装したとしたら…どう見積もっても100万円は下らない。しかし掛けようと思えば青天井にコストはかかるのは自転車の世界でも変わらず、ホイール一本20万円とかザラにあるのが怖い。
※2 街行くロードバイクを観察してみると、吊るしで乗っている人は殆どいない。皆大なり小なり手を入れて自分流のカスタマイズを楽しんでいるのが分かる。

10.21.2011

夏櫨の紅葉は早くも終盤

更に紅葉。


これが月曜の朝の様子。
で、雨の週末となった今日までに下の枝はあらかた散ってしまったという。
夏櫨の紅葉は桜の花のように短くはかない※1

反対側の窓から望む欅はまだ全然緑色なのに。この差はどうよ



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※1 はかなく散る桜を特攻兵器になぞらえたのは帝国海軍の最悪のブラックジョーク。

10.19.2011

三代目通勤快速号ロールアウト


非常に不幸な失われ方をした※1二代目通勤快速号に代わる三代目はRNC7。
一転してクロモリフレーム。

ミーハーだって?いやこういう地味なタイプの方が不届き者に目を付けられる恐れが低くなるし。
バイクでも車でも家でも、賊が本気になったら破れない鍵などない。
したがってまず「目を付けられない」事が防犯の最大の肝なのだ。
なのでフレーム色はマットブラック、メーカーロゴもつけない仕様でオーダーし、納車後にはコンポーネントも全て換装して仕様のシルバーからブラックに※2、光り物を徹底的に排除してとにかく地味に地味に。

甲斐あって、どこに停めても背景に溶け込むほど超ジミーなバイクの出来上がり。
不届き者の物色の目は、ぱっと見ではメーカー不明の安物にしか見えないこれを素通りして、その他のクローバーマークとかハートマークとかのブランドロゴも眩しいピカピカのカーボンロードに向けられる事だろう。こっち見んな。


不細工とかカブトガニとかとかく見た目が不評なアルテグラ6700のクランク、自分は結構好きだけどなあ。放っといて


もちろん防犯一辺倒で選んだわけではなく、多分に好みも入ってはいる。
コルナゴ乗りの同僚には「なんで今更クロモリを※3」と呆れられたが、こういうのも好きなんだからいいじゃん。とうの昔に第一線を退いているクロモリならモデルチェンジの波とも無縁で10年経っても古臭く見えず、飽きずに乗れるだろうという思惑もある。少し重いけど。

このペイント・イット・ブラック号なら今度こそ長く我が通勤快速として活躍できそうだ。盗まれなければ


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※1 tateフォールディングロックはあっさり破られた。注意しましょう
※2 ただ色を変える為だけに金を使うのも勿体ないので、交換ついでに105からアルテグラに。出費も地味に嵩む。
※3 パフォーマンスで選ぶならカーボン一択、譲ってもアルミ。クロモリはベテランのこだわりかオサレで乗ってるか。

10.18.2011

夏櫨さらに紅葉す

この木は下側から紅葉が進むようで、
上の方はまだ緑が残っているように見える。





…が、下方の枝はかなり紅葉が進んでいる。



ていうか、紅葉し切る前にもう下の枝から順に散り始めているってどういう事ですか。
毎朝毎晩、紅いコンキリエのような葉が
グレーのコンクリートの上にぱらぱらと散っているではないですか。
もう少し頑張ろう。



10.16.2011

GoogleMapのLWH

GoogleMapでは空き地表示のままだった我が家。
ストリートビューや空撮では相変わらずだが、この度の更新でついにマップ上では家の形が表示されるようになった。



関東からぐぐぐいっと接近していくと…



(∩´∀`)∩アッター


建坪7.5坪は地図上ではこうなる。描画は結構適当ていうかこれ隣に寄りすぎだろ


小さいなしかしw



間違いなく町内で一番小さな家。
それでも一寸の虫にも五分の魂ハウス、こうしてちゃんと地図にも掲載される。このオーソライズドな感じが何というかこう…感慨深いものがあるね。



10.10.2011

「小さな家」を建てるとは

マニハウスの夜にビールを飲みつつS氏と交わした会話。


「その後どうですか。新しいLWHの方は」

「あーそうですね、問合わせは多いんですけどねー。」
「なかなか成約に結びつかないんですよ。」

「そうですか残念ですね。早くLWHの三号を見てみたいですけど」

「何か…」

「は」

「何かLWHのNo.1とNo.2が…揃ってちょっと普通じゃない感じでしょう。なので…」
「みんな『あそこまでやらなきゃいけないのか』って思ってしまうみたいで…引いてしまうんですよ。」

え、ええええええーっ


S氏が言う「普通でない」というのは、LWH001の施主Yさんが家の調度品を、それこそトイレットペーパーホルダーの一つに至るまでこだわって徹底的に吟味して選ばれていたり、自分が壁を塗ったりタイルを貼ったりしていた事を指しているようだ。
で、「そこまでこだわらなければいけないのか」と思われてしまうと。
引くのか。そうか。


クリームソーダ大好き

言うまでもない事だが、家づくりに共通解はない。
「こうしなければならない」という事など何もない。
自分にとってどうでもいい事に無理にこだわる必要など少しもないし、細かいところは建築事務所のセンスを信じて全てお任せにしたとしても、それで満足できるのであれば正解だろう※1。自分にしたところで、この家がもう少し広ければ、もう少し体力がなかったら、あるいはもう少し資金が潤沢だったなら、壁塗りやタイル貼りを自ら手がけるという選択肢は選ばなかったかも知れない。いたずらにハードルを高くする事はない。

それも含めて、自分で考えるという事。
本当はルールがあった方が楽なのだ。
平米数や部屋数といった数値の大きさで幸福度を測る既存の価値観に巻かれてしまえば、これもまた楽なのだ。考えなくても済むから。
そこから逸脱して「自分が本当に求めるものは何か」を考えるところから小さな家づくりは始まる。

「小さな家」を作るのにルールはないが、強いて言えば、受身ではなく自ら参画する姿勢が求められる。
これは自分であれこれ設備調度を選んだり、セルフビルドを行ったりする事を意味するのではない。
そうではなくて、自分がどういう暮らしをしたいのか、何を選び何を捨てるのかを明確にして家づくりに臨む事を意味している。
大きな家ならば「何となく」で建ててしまっても何とかなるが、「小さな家」はバッファがないだけに、薄ぼんやりと出来上がってしまったらもう取り返しがつかない。フォーカスを絞り込む事が肝要だ。

分かってはいるのだが、何となくイメージはあるのだが、うまく言い現せない。形にできない。
そういう人の為に建築事務所はある。


あーマニハウスの夜で思い出した、そういえばあの時「また暑気払いやります」なんて言って結局出来ずじまいだったなー。寒気払いなんてどうかなー。なんて

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※1 だからこそ自分のセンスにあった建築事務所を選ぶのが重要だったりする。

10.09.2011

紅葉始まる

残暑の季節も過ぎ、朝晩は肌寒さを感じるようになった十月。
窓から見える欅はまだその兆しを見せないが、前面にこの春植えた夏櫨の葉は枝の先から徐々に色を変え始めている。





全て紅葉するのはいつ頃か。楽しみ

九月の取材

S氏のエントリでもあったが、九月の週末にエコガラスの取材を受ける。

我が家にはエコガラスは使っていないのだが、この新製品はまだ新築への導入事例が少ないので
エコガラスに限定せず、窓が印象的な住宅を紹介する趣旨で記事を作っているとの事。
確かに窓からの眺めは悪くない。

土曜の朝に取材に見えられたのは企画構成・カメラ・ライターの三名様、ほどなくS氏も合流して総勢四名。
自分も含めてこの小さな家に五名もの大人が集まるのは初めて。
さすがに狭いが、インタビューと撮影で上下階に分かれ並行作業でてきぱきと取材が進む。

女性のライターさんが話の途中でいきなり「まあなんて可愛らしいのあなたは」と叫ぶのでおいおいよせよこんなところでと思ったら居候が水を飲む様子を見て萌え死にしているところだったりとかのハプニングを含みつつ、昼前には一通りの取材が終了。

取材はともかく、S氏も自分もプロカメラマンの機材に興味津々。
プロに撮ってもらうとやはり一味違う画像になるのだろうか、それは楽しみだ。

8.15.2011

盂蘭盆会

月遅れ盆にあわせて弾丸墓参りツアー。


移動手段は高速バス、新幹線との往復運賃の差額1万円に釣られての選択だったが、大渋滞の影響で往復に要した時間は新幹線プラス10時間。
1万円節約する為にバス車内に缶詰め10時間はどう考えても割に合わないのは勝間和代でなくても分かる事。そういう贅沢が許されるのは金はなくても時間と体力が有り余っている若者までの話であって、自分のようなおっさんにもなれば金で時間を買うという考えにシフトしなければならない。これを分別という…まあ他の乗客は見るからにU-22だし浮いてるわ自分。ていうか、もうバスはダメだ。腰が限界。

8.11.2011

真夏の自転車通勤模様

自転車通勤を始めてからというもの、季節の変わり目に風邪をひきがちな自分がまだ一度も風邪をひいていない。これがチャリ通と関係あるかどうかは分からないが…あると言えばあるか。走っている時は割と気を張っているし。ていうか車道を走るからには常に気を張っていなくては危ない。

真夏ともなるとさすがに自転車通勤者の姿も減ってくる…というかかなり減った。特に女性ツーキニストの姿が街から消えた。さすがにこう暑くては汗で化粧も崩れるし自転車なぞ乗っていられないだろう。
自分は着替える前提で割とゆるい服装で乗っているのだが、スラックスにワイシャツで革靴姿の、要するに仕事着そのままで乗っている猛者も偶に見かける。密かにキガエネーゼと名付けた彼らは汗かく暇もないくらい近くに職場があるか、でなければ汗だくで会社に到着してそのまま仕事に取り掛かるのだろうか。それもなかなか凄いものがある。真似は…出来ないなあ。

8.10.2011

本籍地の引越し

戸籍謄本を取り寄せる必要のある事が偶にあるが、住民票と違い、戸籍謄(抄)本は本籍地の所管役場でないと発行出来ない。地元に住んでいれば問題ないのだが、現住所と本籍地が遠く離れている自分のような場合は少々厄介だ。
申請書を役所HPよりDLして記入、発行手数料分の小為替は郵便局で購入して同封、切手を貼った返信用封筒も用意し同封…など非常に面倒くさく時間がかかるうえに費用も余計にかかる。有価証券を送付するので無事到着するか心配だし、心配したくなければ郵券代を300円追加して書留便にしなくてはいけない。
ああ面倒くさい…という訳で、この際本籍地を現住所に合わせる事とした。
本籍って何なんだろうなあ。好きなように変えられる情報などIDとして意味ないし、いっそ廃止してしまえばいいのに


8.09.2011

8月6日、8月9日、3月11日。

広島の平和公園の石碑に刻まれた言葉は、日本人であれば恐らく誰もが知っている。

安らかにお眠りください 過ちは繰り返しませんから

この言葉の解釈はさておき、66年を経て我々はみたび国土を核の厄災で汚してしまった。
敵の攻撃によってではなく、自滅というある意味もっとも愚かな形で「過ち」を「繰り返し」てしまった。
この体たらくを先人にどう詫びたらいいのだろう。
この救いがたい愚かしさを未来の子供たちにどう説明したらいいのだろう。

世界中を見回しても、これほど「核」に痛めつけられている国は他にない。
今度こそ変わらなければ、これだけの目に遭ってまだ変われないのであれば、それは余りにも愚かすぎるではないか。誰がどう見たってバカすぎる。
日本国民である限り、人事では有り得ない。無関心は罪。
よく見なければいけない。


8.06.2011

さらば扇風機

この家に引っ越す前に購入したスタッドラー社のチャーリーファン。

新しい家で使うぞーと大事にしまっておいて、引っ越して初めての夏である昨年に意気込んで開封したのだが…

1.そもそもエアコンがあれば扇風機いらない
2.扇風機だけで済むような暑さではない
3.場所を取る、部屋が狭くなる
4.扇風機としての機能は水準以下

特に4番。
試運転しかしていないのだが、風切り音がうるさい割に風が正面に吹いてこない、首振りがないのは仕方ないが上下の角度調整もろくすっぽできないという有様で、扇風機としての機能はまったく落第。
カッコはいいんだけどねえ。超イケメンだけど万年補欠の野球部員みたいな?

インテリアとして置くのならいいのかもしれないが、小さな家で無駄飯喰らいを置いておく余裕はない(と言う割には居候を抱え込んでいるが)。


という訳で手放す事を決意。オークションに出したところ、日本中で扇風機が売り切れという事情も追い風になってか、普通であれば見向きもされない中古扇風機の出品に入札が相次ぎ、結構いい値段まで競り上がって買い手がついた。

ドナドナされていったチャーリーファンが新しいオーナーの元で可愛がってもらえば扇風機にとっても幸せ、欲しい物が手に入ったオーナーも幸せ、また一つ持ち物を整理できて小遣い銭まで手に入った自分も幸せ。

ということで。

8.04.2011

みんみん目覚まし

先週くらいから、毎朝割と早起きが続いている。
ていうか、無理やり起こされてしまう。蝉に。

擁壁の隙間に根を張って屹立するモチノキは切っても切っても樹勢が衰えず、ついには二階の庇をおびやかすまでに成長。そして張り出した枝は二階の壁に触れんばかり。

その枝に張り付いた蝉が毎朝、夜明け頃から鳴き始める。
朝っぱらから全力で、もう親の敵のように鳴き始める。
場所は部屋の真横、距離にして1m。
近い。
みんみんみーんの間にはさむ蝉の息継ぎまで聞こえそうな程近い。
実はリップシンクなんだけどスイッチ入ってないマイクに向かって小さな声で歌っているその生声が聞こえそうなほど近い。
まあミンミンゼミは実力派だし決して口パクしないけどね。知ってるけど。

とにかくこれだけ近ければ防音断熱もペアガラスもへったくれもない訳で、否応なく毎朝早起き。
堪らなくうるさいのには違いないのだが、これも再来週には寿命が尽きるオスの命懸けのナンパだという実態を思えば、同じオスとしてはまあしょうがねえなあという気にはなる夏の朝。

8.02.2011

夏のチャリ通事情

またしても台風が近づいているせいなのか、先週末から何かひんやりと気温が低い。
明後日までは最高気温が30℃を下回るとの予報だが、最高気温がこの程度である場合は朝晩は割と涼しく過ごしやすい。
暑さが苦手な身としては気温が低いのは歓迎すべき事なのだが、せっかく着替える前提でいるのだからしっかり暑くてもいいのだ。この程度の気温では発汗量も中途半端で着替え甲斐がないというか、前の晩から仕込んだ冷凍タオル※1も気持ちよさ半減というか。ガーッと発汗してもう着替えるしかないという状態で会社着となる方が寧ろ気持ちいいのだが。

といった感覚は余り共感を得られないようで、あまり大っぴらに話していると変態扱いされるので注意。
ああシャワー室が欲しい。


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※1 デオドラントシートなど各社製品を色々試したが、一番いいのは冷凍タオル+OXYスプレーの組み合わせ。固く絞ったタオルをジップロックして冷凍庫へ。翌朝はそのまま鞄に入れれば、会社につく頃には程よくほぐれていい塩梅。シャワーがない中ではこれがベスト。この気持ちよさは病みつきになるね

7.31.2011

一方通行規制導入

日本でも自転車に一通規制導入と聞いて、まあ自転車は軽車両だから仕方ないというか当然だなんて思っていたら、これはあくまで「自転車用通行帯における規制」の話だという。て言うかそもそも自転車用通行帯が併設された道なんか見た事ないぞ。

自転車通行帯があったとして、それが一方通行なのは当然の話で今更なんでそれがニュースになるのかと不思議に思って記事をよく読むと、なんと建設省は「自転車通行帯」を一方通行ではない自転車が行き交うゾーンとして整備を進めており、ただそれでも狭い所では危ないというので、警察庁は特に狭い箇所に限り一通規制を導入する事とした、という事らしい。

自転車が「行き交う」自転車通行帯。危なくて走れるかそんなもん

どうしてお役人というのはこういうトンチキな事を考え付くのか、恐らく担当者にとっては自転車といえばママチャリであり、即ち「ジョギングくらいの速度でのんびり走る乗り物」程度の認識であるのに違いない。巡航速度で時速30km、少し踏み込めばあっさりと時速40kmに到達するロードバイクが街に溢れている事になど到底思いが至らなかったのだろう。

時速40kmのロードバイク同士が正面衝突すれば相対速度は時速80km、普通に即死レベルだ。まあさすがに逆走するようないかれたローディは滅多にいるものではないが、命知らずの逆走ママチャリは至る所に存在する。ママチャリが時速20kmとしたら衝突時の相対速度は時速60km。ロードの方が時速30kmで流していたとしても時速50km。やはり普通に死ねる。
大して幅があるわけでもないそんな恐ろしい「専用道路」を命がけで走るくらいなら、これまで通り車道の左端を走っていた方が余程安全というもの。中途半端な仕事しか出来ないなら寧ろ何もしないでおいて頂きたい。いや本当に。

7.30.2011

1年点検

引渡し後1年(と4ヶ月)を経過して、S氏と幹建設若監督のK氏が家の一年点検の為に見えられた。
入居後一年の間に生じた不具合を申し立てて修繕・調整を申し出る機会なのだが、困った事にこれまで特に不具合もなく、K氏とは昨年の引渡しの時以来の対面となるのにものの一分で話す事がなくなってしまった。

「どうですかその後。何か不具合はありますか」
「いやー何もないですねー(笑)」
「そうですかー(笑)」
「……(笑)」
「……(笑)」

でくの棒のように突っ立って曖昧な笑みを浮かべているだけの意味不明な家主を尻目に、二人は一階、二階と外構を一通り点検して回る。基礎にも特に異常は認められず、若監督K氏は早々に引き上げていった。

聞けば一年点検時に不具合として報じられるので最も多いのは建具類、湿気等により開閉し辛くなったりするケースがままあるらしい。この家は建具らしい建具が存在しない(開きっぱなしの引き戸が一箇所だけ)ので、ないものに不具合が生じるわけもなく、この点は問題なくクリア。床下収納ボックスを外して床下を自己点検した限りでは水周りの漏水などは見られず、まずまずよろしい※1

入居後一年などあっという間で、そのあっという間を二十回繰り返せば築二十年。この分では長いようで意外に短いのかも知れない。
いい感じに古びてくれればいいのだが。目標はいつぞや訪れた柳宗悦邸。ああいう感じに渋く古びて黒光り、しかしどこか可愛らしい家というのが理想的。そして家に合わせて自分も渋くかつ可愛らしいジジイを目指したいところだが…どちらが実現困難だろう。

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※1 強いて言えば階段を昇降する度に、一部の蹴込み板として張られているアクリル板が踏み板と擦れてギュウギュウ音を立てる事くらいか。これは特段気にもならないし実害もないので問題なし。対処法(間にラバーを挟む)も分かっているので、どうしても気になるようになら自分でいつでも直せる。

7.25.2011

例の欠陥住宅が大変な事になっている件

以前のエントリでも取り上げた、元GPライダーが社長を務める務めていた工務店の施工した欠陥住宅のその後。

被害者が立ち上げたブログの展開が凄い。
センセーショナルな内容と社長の知名度も手伝って既に数万ビューを記録している人気ブログに成長しているようだが、そこで悲痛な叫びとともに次々と暴露される「建て直したほうが早い」レベルの欠陥住宅の惨状には思わず「嘘だろ?」と言葉が口をついて出てしまう。
それ程に有り得ない。

(涼しくなりたい方はこちらから。ある意味閲覧注意。ていうか契約前の施主は見ないほうがいいかも)

家作りを工務店に直接依頼した場合は施工者と監督管理者が同一になる事に品質管理上の問題がある…と言われているのだが、これはもうそんな次元ではないな。こんな家に住み続けているのでは精神の均衡を保つ事すら容易ではないだろう。施主には同情せざるを得ない。

引渡しから1年と4ヶ月を経過した我が家には何ら目立つ問題が出ていない事を当たり前のように受け止めて暮らしているが、もしかしてこれは自分で思う程当たり前の事ではないのか。いや当たり前でなくてはならないはずだが…どうなんだろう。ひょっとするとこの家も…なんて、この自分ですら痛くもない腹を探りたくなる気分にさせられてしまうのだから、これを見て
「やっぱり零細工務店は信用できないな。知名度のある○○ハウスにしておこう」
と家作りをあきらめた施主がいても全然おかしくない。
「戸建ては当たり外れがあって怖いからやっぱりマンションにするわ」
と考えを改めてしまった人がいても同様におかしくはない。

得てして無能な味方は敵よりも有害であったりする。
注文住宅を請け負う「町の工務店」にとっての最大の敵はハウスメーカーでもマンションディベロッパーでもなく、こういった悪質極まりない同業者であるのかもしれない。

7.24.2011

眼前にマンション

我が家は南から北まで15件ほどの家が連なっている高台の、どちらかといえば北側に近い場所に位置する。
家のある方角と反対側の南側の角にはひときわ立派な擁壁がそそり立っているのだが、気がつけばその目の前の空き地でマンション建築が始まっている。



7階建ての中層マンションとはいえ、この角から3-4件のお宅からの見晴らしを根こそぎ遮るには十分な高さ。間を通る道は幅4mにも満たないのだから、圧迫感も相当なものだろう。

もしも自分から縁あってこちら側の土地を買っていたら(いやこんな広い土地とても買えないけどさ)、西に向いた大窓からの視界は今後絶望的だ。地盤の不安や擁壁崩落のリスクと引き換えに手にするアドバンテージもこれでは帳消し。と言っても地権者は何ら法に触れているわけではなく、彼らの正当な権利を行使しているに過ぎないのだから文句は言えない。

自分の家の下には神社の駐車場が広がっているのでその点安心と思っているのだが、経営難か何だか知らんが敷地内にマンションおっ建ててしまう神社が近所にあったりする※1のでやはり油断は出来ない。まあここは若い宮司※2の良心に期待するしかない。

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※1 再開発されたこの神社に行った事があるが、余り好きにはなれない場所だった。神社なのに杜の存在を感じない。だだっ広く取られたスペースは初詣の大量動員には便利なのだろうが、綺麗過ぎてオフィス街のような寒々しさを感じる。下の階にカフェだかが入っているマンションは…うーんサンクチュアリ(ハレ)を生活の場(ケ)にするっていう発想はそもそもどうなんだろう。神道では不浄を何より嫌う筈では?神も仏も信じない現実主義者が「なーにを今どき時代錯誤な」と一笑に付して算盤を弾いたプランというなら分かるのだが、この再開発プロジェクトの責任者って宮司だよね?
※2 地鎮祭で顔を合わせた土産神(氏神)の宮司は軽く一回り以上年下。おお若い。ていうか自分が若くない。

7.21.2011

木そっくりのタイル?

家が出来上がってからも時折は建材のカタログやサイトを眺めたりしている。
もう用はないはずだが、眺めているだけでも単純に楽しめる。
この家を作る時にはなかった新商品を知って、この家にはこう使えるああ使えるなどと考えを巡らすのも楽しい。

最近では木目の質感まで本物の木そっくりという磁器質タイルなんか中々そそられるものがある。
木造住宅でタイルの床にするのは重量的にかなり難しいのだが、例えば洗面トイレや浴室前など水周りだけ木の床の代わりにこのタイルを使うなどすればいけるかもしれない。住んでみるとどうしても木の床を濡らす事には神経質になってしまうものだから、床を濡らす事を気にせず水をじゃぶじゃぶ使えるのはいい。
家を建てる頃にこれが出ていたら、自分ならキッチンの壁タイルに採用したかもしれない。シンクやコンロ前の壁に木の板を貼るのは通常ありえない、でも貼ってる(様に見える)。そのギャップが面白そうだ。

などと妄想を巡らしている夏の夜はすぐに更けていってしまう。まあ考えるだけならタダだからいいけど

7.18.2011

バッテリー交換

少し前から怪しかったバイクのバッテリーがとうとう終了。
元からキックスターターのみの設定でセルフスターターは積んでいないので始動には全く影響ないのだが、走ってる間中タコメーターの針が死にかけの魚のような気持ち悪い挙動(ぴくりとも動かないかと思えば、突然びくんと跳ね上がってまたゼロに戻ったり)を示すのが気になって仕方ないので交換する事とした。
まあ製造年から軽く10年以上経っているのだから、これまでよく無交換で持ったと言うべきか。

ホンダドリーム新宿店
練馬で37.5℃を記録したこの日はとにかく猛烈に暑かった。夏でもチャリ通!とか粋がっていてもそれは比較的気温の低い朝晩だから可能なのであって、さすがに気温の上がりきった真っ昼間には到底無理な話だという事を身をもって思い知る。ていうか外出する気候じゃないなこれは。

作業を依頼するとウェイティングスペースでフリードリンクをがぶ飲みしてここに辿り着くまでに失われた水分を補給する。エアコンに吹かれて生気を取り戻していると、ほどなくして店のスタッフが「終わりました」と請求書を片手にやってくる。
エアコンの効いた店内でドリンク片手にすっかりくつろぎモードとなっていた自分は「うむ、ご苦労」とばかりに鷹揚に請求書を受け取ったのだが、請求書に書かれた金額に思わずいずまいを正して二度見いや三度見。税込17,000円を超える純正バッテリーの値段は恐ろしい事に自動車のバッテリーと全く遜色なく、オートバックスあたりに行けばこれより安価な自動車用バッテリーが幾らでも選べる事を考えればそれ以上ともいえる。自動車と原付では車両本体価格が桁違いなのに、これは破格の値段だ。
思わぬ出費に愕然としつつふらふらと店を出ると、待ち構えているのは37℃の直射日光。何の罰ゲームだ。

ううむ…しかし考えてみれば、持ち込んだのはホンダのディーラー。
自動車のバッテリーだって正規ディーラーで購入すれば何万円もするのだから、バイクのバッテリーといえども正規ディーラーで買えば高くつくのは当たり前かもしれない。
重整備ならともかく、パーツ交換程度なら次回からはライコランドあたりに持っていく事としよう。



盂蘭盆会

週末の帰路、少し遠回りして靖国方面から回ったところ
普段はあまり人気のない靖国神社に近づくにつれ逆に道を行く人が増えていく。しかも多くは浴衣姿。

もしかして祭りか?と思ったら案の定、靖国神社ではみたままつりを絶賛開催中。


8月の月遅れ盆が一般的となっているが、本来の盆の時期は8月でなくて7月なので
これは正しく盆祭り。もう盆か…

およそ祭には微妙にヤンキーくさい若者がどこからわいて出たと思うほどわんさと集まるのが常なのだが、都心の祭でもそれは変わらず。どこから来たのか、誘蛾灯に引き寄せられる蛾のようだ。

7.14.2011

日差し対策の効果は

梅雨も明けて夏本番。
突き刺さる日差しは、今年の日射熱対策として西向きの掃き出し窓の全面に貼り付けた断熱フィルムで日射熱を約30%カットされ、通過した70%は更にその内側に下げた断熱ロールスクリーンでその26%をカットされる計算となる。
おお、なんか万全の備えっぽい感じがするではないか。何か期待できそうだぞ。
して、実際の効果の程は。

梅雨明けした先週末は最高気温34℃を記録。
外に出るのが躊躇われるほどの強烈な日差しはこの対策の効果を測るのにもってこい。

窓を閉めた内側にロールスクリーンを下ろし、いざエアコンのスイッチをOFFにする…


ぎーらぎーら太陽がー
…。
…。

…。


暑いもんは暑いんですよ。(シミケン風に)


どれだけ小細工を弄しようと、真夏の太陽の前にはエアコンなしでは30分と持たないという現実。
ついでに言えば、エアコンを切って外出したら留守番の居候はまず生き残れそうもない状況も変わらず。

うーんどうなのこれ。結構なコストを掛けた割に紫外線カットしか確実な効果が望めないというのが結論であれば、それはいかにも寂しい。
それともこれはマシな方で、この備えが無ければもしかして30分どころか10分も持たないとか。
ま、そう考えておこう。

7.11.2011

Just wanna have fun

週末は渋谷で丸一日を研修に費やす。
会場となった建物からは隣の国連大学が良く見える。


この建物は正面から見ると典型的な富士山型のシルエットで、誰もが漫画やイラストで目にした事のあるいわゆる「シンボライズされた大学」をそのまま象ったかのようなベタ過ぎる形状が逆に威厳と凄みを漂わせている※1のが何だかすごい。設計は丹下健三、言われてみれば押し出しの強い反復を含んだゴシカルな意匠はほぼ同時期※2に完成した都庁舎にも共通して見られるもので、好き嫌いは別としてインパクトは抜群。これは偶にあるからアクセントとしていいのであって、街がこんな建物だらけだったらくどすぎて嫌だ。

渋谷までの交通手段は当然の如く自転車。着替えさえあれば大丈夫。というか夏は電車で移動してもどうせ歩いている間にじっとり汗をかいてしまうのは避けられないのだから、移動中は大汗をかいても目的地に着いたらしっかり着替える方が寧ろ爽快である事に最近気がついた。

考えてみれば、街で最も自由な乗り物※3である自転車で都心を移動する楽しさはそこに住む者だけが(地価物価の高さ土地の狭さ占有面積の少なさといった悪条件と引き換えに)手にする特権であって、そう考えれば都心に住む諸々のデメリットだけを甘受してこの特権を放棄するのは勿体無い話。ケチな自分が行き着いたのはある意味必然であったのかもしれない。自転車がエコとかそういうのはどうでもいいんで。

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※1 実は国連大学「本部」で日本に本部のある唯一の国連機関だったりする。と知るとこのベタベタな形もそれなりに説得力のあるものだ。ちなみにここは(本来の大学の目的たる)純粋な研究機関なので学部生は募集していない。たとえ偏差値80あっても入れない
※2 東京都庁舎は1991年、国連大学本部は1992年に完成。
※3 寄り道自由の立ち寄り自由で駐車自由、ついでに言えば一方通行逆走も自由(本当はいけないのだが)。停める場所を探すのに常に苦労する自動車は言うに及ばず、最近はあっさり駐禁を切られてしまうようになってしまったバイクと比較しても街中での自由さは際立っている。

7.06.2011

マニハウスの夜

昨年9月にこの家で行った暑気払いにいらっしゃったMさんの家がついに完成。オープンハウスにでも行ってみようかねーいと思っていたところ、S氏を通してオープンハウス後に行う小宴会へのお誘いが。あら素敵。

mani house と名づけられたこの家は設計者施工者も我が家と同じなので、いわば姉妹のようなもの。コンパクトに纏められた室内の佇まいも各部の造作も、そう思ってみればどことなく似ている。

しかし噂には聞いていたがこの家の環境はすごい。
窓からは緑※1と空しか見えず、これが23区内、しかも山手線から程近いロケーションとはにわかに信じがたいこの環境。


緑緑緑
緑に溢れる環境、イコール虫に溢れる環境でもある訳で…まあここのお嬢さんは虫愛づる姫君になるのかもしれない。

宴には同じく施主つながりでLWH001のYさんも見えられた。こちらは初対面で、オタオタ言うからどんなにオタっぽい人かと思いきや全然オタらしくない好青年が現れたのでがっかりするほっとする。いったいどういう風貌を期待していたのか。

引越しなんかあっという間に終わってしまいますよーと笑うMさんご夫婦は正に断捨離の極意を体得した方々で、このような人こそ住まいの達人として、「スマッチ!住まいの達人ブログ」に執筆するに相応しかったのだ。未だ物欲と所有欲の懊悩から解脱できない我が身が辿り着けるのはいつの日か。無理か。


昨年いらっしゃった帰りに衝動的にラーメン屋に飛び込んだというMさんに触発されて、帰りは自宅前をスルーして大王ラーメンに直行。大王ロースうまし。

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※1 緑の多くは桜というから春が楽しみ

7.05.2011

グリーングリーン

昨年9月に丸坊主にされてしまった、崖下の土地の大欅。

ほぼ一年かかってようやく一階の半分が隠れるほどに成長。

撮影用に窓オープン(夏+緑=薮蚊の大群なので夏は開放厳禁)

擁壁から生えているモチノキ(画像左)も白い小さな花を多くつけ、いつにもまして元気がいい。

何のかの言ってもこの二本の木の緑によって、この家の窓からの眺めは随分と救われている。
少しばかり距離があるとはいえ、向こう側にはマンションやビルが林立するばかりなのだから。

眼前のグリーンモンスターが元の樹勢を取り戻し、再び緑が二階の窓を埋め尽くす日を楽しみに待っていよう。




7.01.2011

One-hit wonder

先日のエントリで触れた映画「プラトーン」。
それまでベトナム戦争物といえば観念的な「地獄の黙示録」や感傷的に過ぎる「ディアハンター」くらいしかなかったところに初めて赤裸々なリアリティ描写を持ち込んだ本作は公開当時は大変な話題になったのだが、劇場に足を運んだ自分には内容もさることながら戦争映画らしからぬ沈鬱なBGMが強く印象に残ったものだ。
その沈鬱な「プラトーンのBGM※1」がAdagio for Strings(弦楽のためのアダージョ)というサミュエル・バーバーによるクラシックの楽曲であった事を知ったのは後日、で更にそれが「クラシック一発屋ランキング」で上位にランクされている(笑)と知ったのはつい最近。
一発屋て。
クラシック門外漢の自分にはクラシックにもそんなのがあるのかいという感じなのだが、一発屋ばかり集めたクラシックCDも出ているくらいなので、完全に同一とまではいかないまでも、概ねファンの間では共通認識となっているのかもしれない。

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※1 雛鳥のすりこみではないが、映画で触れるのが最初であればこのような認識となるのは致し方ない。同様に、洋楽を聴き始めるまでの子供時代の自分にとって Let it be は長らく「悪霊島のテーマ」であったのだ。ポールの代表曲をよりによって悪霊島のテーマはないだろう。

6.25.2011

窓ガラスにフィルム

この家で迎える二回目の夏。
昨年の酷暑の経験を踏まえ、今年は窓ガラスに断熱フィルムを施工して更なる暑さ対策を施す事とする。

準防火地域に建っているこの家の窓は法規制に従って全て網入りガラスが用いられている。網の部分に熱が集中してガラスが割れてしまう(熱割れ)恐れがある為に一般的に網入りガラスには断熱フィルムは施工できないとされているが、中には透過率が高く網入りガラスにも施工が可能とされるフィルムも存在する(ただし断熱効果は多少落ちる)。
2階の主だった窓にはその網入りガラスに施工可能な断熱フィルムを、そして1階の掃き出し窓には暑さ対策より防犯対策を考慮して防犯フィルムをそれぞれ施工して貰う事とした。

依頼した業者は今日朝一にやってきて作業を開始、昼休みをはさんで殆ど夕方までかかって漸く2階7枚、1階4枚の窓ガラスへのフィルム貼付作業を終了。

2階作業中…

朝から殆ど丸一日かかって一人で作業を終えた業者さんも大変だが、折角の週末に朝寝も外出も出来ず、ずーっとそれに立ち会わないといけない身もそれなりに大変ではある。何もしていないとはいえ、眠いのに起きてなければいけないというだけでも結構辛い。寝かせてくれ。

費用総額はエアコン一台分。
エアコンもピンからキリまであるが、まあどちらかといえばピンに近い方のエアコンか。ちょっと気軽には頼めない金額であるのは確かで、だから自分も去年の夏は見送ったわけだ。
暑さ対策として効果があるかどうかは今後の日常で検証していく事となるが、少なくとも防犯対策と紫外線対策(断熱効果が余りない防犯フィルムも紫外線は99%カット)では確実に効果が見込める。これからは床や家具の日焼けを心配しなくていいというだけでも割と満足だったりする。
家は少しずつマイナーチェンジを続ける。

6.23.2011

2011年夏至、いまだチャリ通。

夏至の日であった昨日はとうとう最高気温が30℃を突破する中、いまだ自転車通勤は継続中。

映画「プラトーン」で、チャーリー・シーン演じるクリスがモノローグで

New Year's Day, 1968. Just another day. Staying alive.
(1968年1月1日。いつもと変わらない日。僕はまだ生きている)

とつぶやくシーンがあるのだが、これになぞらえて最近の自らの通勤環境を語れば
さしずめこうなる。

Summer solstice, 2011. Just another day. Stay pedaling.

しぶとい。というか、ここまで来たらどこまで耐えられるか見届けてみようという心境になっている。
この暑さの中を激走するのだから当然春までのような訳にはいかず、それなりに準備が必要。アンダーウェアの着替えとエージープラスのシートは欠かせない。会社に到着したら、オフィスのドアを開ける前にトイレの個室に直行するのだ。

逆に考えれば、この辺さえ抜かりなければ夏場の自転車通勤は案外何とかなるのではないかという気がする。さすがに最高気温が35℃を超えるようでは無理かもしれないが、周囲の説得に応じず首相官邸に立てこもりを続けている男とどちらが先に音を上げるか、勝手に我慢比べ。

6.19.2011

敷金・霊金その後

前回のエントリの物件は、あれから間もなく物件掲載自体が削除されてしまった(しかし画像は残っている…直リンでまだ見られる)。
ネットの力で瞬く間に全国区の注目物件となったあの賃貸平屋一戸建て、地元でも結構な騒ぎになったであろうことは想像に難くない。オーナーにはお気の毒ではある。

自分で書いておいてなんだが、きゃあきゃあ騒ぐのは余興としては楽しいが、理屈で考えれば霊だの魂だのは有り得ない話だ。
だって脳細胞が無いのに意識と人格が存在するなどありえないじゃないか。
ありのままを写すだけの画像に目に見えていないものが写るのっておかしいじゃないか。
そもそも無から有が生まれるのは熱力学第一法則に反するじゃないか。
ひところ流行った所謂スピリチュアルなんちゃらだとか霊視だとか、あんなのもみな人の弱みにつけこんだ詐欺的な金儲けとしか思えない。

とは言っても実際にこの物件に住めるのか、本当に何も気にせずに、例えば殺人事件のあった不動産物件を購入できるのか、あるいは夜中の墓地で墓石を蹴り倒せるのかといえば、敢えて進んでそのようなリスクを冒すつもりもない。信じない筈なのにリスクの存在は認めているところが我ながらおかしいと言うか自家撞着を感じるところなのだが、「いない筈だけど、いたら困るから止めておこう」というスタンスはやはり不可知論者的というか。要するに気味が悪いものは気味が悪いし、怖いものは怖いのだ。理屈じゃあない。


有り得ないことだが、もしこの家であの物件のように、クローゼットに潜む何者かを見つけたとしたら?

…いやクローゼットがないのでそもそも身を潜めることは出来ないだろうというのは置いておいて、人が建てた家に勝手に入り込む輩がいたとしたら、そんなもん有無を言わさずぶっ殺しますなあ。もう死んでるか。
自分がとりわけ猛々しい訳ではなくて、家を建てた者の心理としては誰しもこんなところだろう。多分。

6.14.2011

敷金・霊金

蒸し暑く寝苦しい夜には

岡山は倉敷市よりひんやりする物件をご紹介

4枚目
開いたドアの窓ガラス…サイト管理者が気づいていないのか、まだ削除されていない


そして…一旦掲載されてその後削除された室内写真。
笑ってる…?※閲覧注意

これは…

普通なら悪ふざけと思うところだが、この画像URLを見るとアップロード先はSUUMO公式の物件画像ページ上である事が分かる。
個人のHPならともかく、歴とした商業サイトで悪ふざけというのも考えにくい…商品性を著しく毀損する行為だから、冗談で出来る事ではない。

すると…

しかしこの手の現象は撮影したときに気づかないものなのかな。そこが実に不思議だ。

6.13.2011

撤収どすえ

原発事故対策として、この春より社員の約3分の1を西日本の某大都市に移動させて構えていたセカンドオフィス。
先日、その運用の収束が発表された。
すなわち緊急災害体制を解き、必要最低限の拠点としての機能を除いてはセカンドオフィスの人員・施設を全て本社へ撤収し、会社組織を震災以前の平時体制へ戻すと決定されたのだ。

余震もほぼ収まり原発事故も小康状態である為…という名分に基づいての決定。だがこれは正直微妙な判定ではある。
確かに地震は落ち着いたといっていい状態にはあるがそもそもそれは今回のエクソダスには関係ない。直接のトリガーとなった原発事故はあれからレベル7に達し、なお収束の目処すら立たないまま周辺住民、というか多くの国民を日々被曝の脅威に晒し続けている。要するに事態は決して好転はしていない。

会社にとっては、東西ツイン本社体制は日々莫大なコストを発生させ、かつ社員にも日々多大な負担を強いる重いシステムに他ならない。その一方で好転はしていないが極端な悪化もしていないという昨今の福島第一の状態。この二つをを天秤にかけた上での、これは営利企業としての現実的な判断といったところだろう。
正直、放射能汚染なら(極端な近距離を除けば)東北だろうと関東だろうと関西だろうと五十歩百歩。安全を目指すならば九州か沖縄、あるいは北海道東部にでも逃げるしかないというのがもはや周知の事実だが、今のところそこまでの覚悟を決めた社員もいなければ、この度の会社の決定に正論をもってして正面から異を唱える者もいない。誰だって自ら生活の基盤を失いたくはない。まあ、みな大人なんで。
半径200kmレベルの被曝のリスクを将来にわたり抱え込んだとしても現在の生活を守るという我々の選択が正しいのかどうか。自分には分からない。未来は無数の分岐点を辿った先にあるものだから。
まあ、これは仕方ない。
うーん…まあ、仕方ないとしかいいようがないか(苦笑)。

6.10.2011

チャリ通シーズン閉幕間近

湿度と最高気温が本格的に夏型になりつつある昨今、自転車通勤という名の運動にもいよいよ限界が近い。
汗だくで仕事に臨む訳にもいかなければ、残念ながらそろそろ自転車通勤は秋までオフとせざるを得ないかもしれない。
最高気温が26℃程度ならまだ何とか…28℃とかになるともう駄目かな

満員電車が一番不愉快な時期にそれを使わざるを得ないこの無念さ。うう。


帰路遠回りした内堀通り。都心にも意外に野生の自然は点在していたりする

この国は本当にダメかもしれない


ニュース潰してやってる場合かバーカ




ていうか本当にマスゴミ。異論は認めない


6.07.2011

インディペンデンス

弱者※1が食い物にされるのは残念ながら世の常で、
そんな世の中は怪しからんと言うのは簡単でも、実際に世界を変えるのはとてつもなく難しい。
ならば自分を変える方が余程手っ取り早い。

資本家となって搾取する方に回ろうなんて野望を抱く必要はなくて、
要するに自分の足で社会に立つ事、経済的に自立する事。
それが出来れば最低限は弱者から脱する事が出来る。
安定継続収入がありさえすれば、そもそも部屋一つ借りる程度で保証人を立てろなどとは言われないし、
意味のない契約を結び、払う意味が全くない「保証費」を毟り取られる屈辱に甘んじる事もない。
そして精神的な自由は経済的な自立に依存する。

なので、事務所を辞めてしまった山本太郎の今後は人事ながら心配でもある。
役者として固めた地歩を擲ってまで主張すべき事を主張していくという行為は確かに尊く素晴らしい事には違いないが、一方で人は生活の糧を確保して初めて、何者にも左右されずに己の信念とそれに基いた言動を貫ける筈なのではないか。

人間は霞を食べて生きていけるわけではない。金が無ければ生きていけない。
金が無ければ、それこそ金の為に良心を捨てプライドを捨て正義感を投げ捨てて
言いたい事を言わず、言いたくない事を言わざるを得なくなるような状況に陥るかもしれない。
自分ひとりならいざ知らず、彼には扶養家族がいるのだから尚の事だ。

彼のように純粋な気持ちで立ち上がり行動に参加した若者が次々とオルグられ、いわゆるプロ市民や極左団体の駒として取り込まれてしまう例は枚挙に暇がない。市民活動はああいう連中にとって草刈場であるのは有名な話。
知名度抜群の彼は正しく宣伝塔としてうってつけの逸材なのだが、本当にそうなってしまっては彼の純粋な気持ちは意味がないどころか逆に害悪でしかなくなってしまう※2
どうか彼にはダークサイドに堕する事無く、純粋な正義感をそのまま真っ直ぐ貫いて欲しい。

プロ市民の成れの果ては菅直人。ああ碌なもんじゃない

________________________________
※1 二元論で言えば資本家ならざる我々雇われ人はみな搾取される弱者であると言えるが、自分はコミュニストではないしここはイデオロギーを語る場ではないのでさておく。
※2 山本太郎は最近のツイッターでピースボートに非常に好意的なつぶやきを残したりしている。あーヤバイよヤバイよ

6.05.2011

弱者ビジネス(4)

結局まともな回答は得られなかったが、大体のところは分かった。

要するにこれはあくまで貸し手に向けた「家賃保証サービス」であって、サービスの享受者は貸借人ではなくて不動産会社(大家)なのだ。
彼らは家賃保証サービスを間に入れる事で、これまで負っていた滞納時の手続きにかけるコスト(連帯保証人への連絡や支払い交渉、請求手続きや強制執行)や回収が焦げ付いてしまうリスクを回避できる。
家賃の滞納が判明したら、家賃保証サービスに電話一本するだけでいい。
滞納している家賃はすぐに振り込まれ、上述の面倒くさい手続きはみなあちらがやってくれる。
明確なメリットだ。要するに債権回収代行サービス※1と同じ事。

普通であればサービスの享受者である不動産会社がサービス料を支払うのが当たり前なのだが、
いかにもサービスの享受者が貸借人であるかのように見せかけて実際は何の恩恵も受けていない貸借人にサービス料金を負担させているところが肝。
不動産会社にしてみればいい事尽くめだ。こんなうまい話に飛びつかない訳がない。

しかし、このからくりに気づいたところで仕方がない。
この国において「貸し手」と「借り手」の立場は対等ではない。言うまでもなく、圧倒的に前者が有利。
こんな訳の分からない契約でも
「嫌なら貸さないよ」
と言われれば借り手は逆らえない。不承不承でも飲むしかないのだ。


「家賃保証サービス」の実体は弱者を食い物にする弱者ビジネスの一形態に過ぎない。
こんなビジネスが大手を振ってまかり通っているようでは、

不動産業=胡散臭い=堅気の商売じゃない

という巷間の偏見が改められる日はまだまだ遠かろう。いやあながち偏見でもないしな。


________________________________
※1 自分が銀行から融資を受けた際に「債権回収代行手数料」という名目の費用は請求されていない。当たり前だ。まだその業務は発生していないのだから。

弱者ビジネス(3)

であれば、この契約書に記されている初回二万円、以降契約更新毎に二万円の「保証料」は何なのだ。
一体彼らは何を保証するというのだ。
全く分からない。

分からないので、取り合えず記載されているフリーダイヤルに電話してみる。


えー家賃保証サービスの契約の保証人となるよう頼まれているんですが、サービスの内容について教えて下さい。

「私共は家賃保証サービスと申しまして、入居者の方が家賃を滞納された場合に入居者の方に変わって大家様に家賃をお支払いする仕組みになっております」

そうですか分かりました。
で、この連帯保証人というのはどういう義務を負うんですか。

「入居者の方が家賃を滞納された場合に連絡させて頂く場合がございます」

連絡してどうするんですか。家賃滞納してます、と言うだけですか。
連帯保証人には家賃を請求するんじゃないんですか。

「えーそのようにさせて頂く場合もございます」

そうじゃない場合もあるんですか。
連帯保証人ですよね。こういう時に責任を負う為の保証人ではないんですか。

「いや、そういう事になりますね。」

はあ。
よく分からないので教えて欲しいんですが、
・まず家賃保証サービスの契約者である貸借人が家賃を滞納する。
・するとそちらの会社が貸借人に代わり家賃を大家に支払う。
・その為の「保証料」として幾らかの費用を賃貸人に請求する。
ここまで間違いないですか。

「はい間違いございません」

しかし、
・結局滞納した家賃はそちらから連帯保証人に請求する。
こういう理解でいいですか。
これ契約条項に書いてある事ですけど

「結構でございます」

はあ。
分からないのはそこなんですが、
だとしたらこの「保証料」というのは一体何なんですか。
だって何も保証してないですよね。連帯保証人から取り立てるんだから。
一体おたくさんは貸借人に何をどう保証して、どういうサービスを提供するという名目でこの費用を徴収しているんですか。
これを読むと、結局おたくを介さないで直接連帯保証人を立てた方が、
貸借人にしてみれば余計な費用がかからない分だけ得としか思えないんですが。

「あのーすみません、当社のご利用は不動産会社様の方が決められているので…」
「当社を介さずに直接連帯保証人を立てたいと言うのであれば、不動産会社様なり大家様なりにご相談して頂けますか。」

弱者ビジネス(2)

賃貸住宅を借りる身内の連帯保証人を引き受ける事となった。
家賃の連帯保証人となる事それ自体には吝かでない。借金の保証人は相手が誰であろうと断るが、対象が家賃であればリスクは知れている。

しかし、聞かされる話がよくわからない。

「家賃の連帯保証は家賃保証サービスの会社が引き受けてくれる」

ああ、例のやつか。

「ついては家賃保証サービスの契約の保証人となって欲しい」

何かややこしいが、家賃保証サービスが保証人になるのではないのか。

「家賃の連帯保証はあくまで家賃保証サービスが引き受けるので心配はいらない。」
「自分の家賃の支払いが滞ったときに家賃保証サービスの会社から保証人に連絡が行くと聞いている」

話を聞くといわゆる身元保証人のようなものに思われる。ならば合点がいく。
何れにせよ、保証人を立てなくては家賃保証サービスの契約を締結する事が出来ず、家賃保証サービスの契約を締結できなくては部屋を借りる事が出来ないというので急ぎ書類を送らせた。

送られて来た家賃保証サービスの契約書、記入欄には「連帯保証人」と書いてあり、自署と実印の押印に加え印鑑証明書の提出が求められている。

裏返して契約条項を読む。

『家賃保証サービスは貸借人が家賃を滞納した場合貸借人に代わり大家に家賃を支払う義務がある』
『家賃保証サービスは、滞納した家賃を貸借人および連帯保証人に請求できる』

と併記されている。

自分に求められている役割は身元保証人ではなく、正しく連帯保証人そのものだ。
貸借人が家賃の支払いを滞らせた場合には、家賃保証サービスから自分に家賃の請求が廻ってくる事となる。

弱者ビジネス(1)

借金する際に己の信用または担保が十分でない場合は連帯保証人を立てる事を求められるが、部屋を借りる時もそれは同様。安定継続収入がない、もしくは低所得であるなどの理由によって、賃貸契約を結ぶ際に貸借人が不動産会社から連帯保証人を立てる事を求められる場合がある。
この場合の連帯保証人は貸借人が家賃を滞納した場合に貸借人に代わって家賃の支払い義務を負うもので、これも消費金銭貸借契約の連帯保証人と同様。


この賃貸物件を借りる際に連帯保証人を引き受けるサービスがあるという。
貸借人から保証料を徴収する代わりに、貸借人が家賃を滞納した場合には連帯保証人として貸借人に代わり家賃を支払う。

要は保険と同じか。ふーん便利な仕組みだね、位に考えていた。自分が関わるまでは。



6.04.2011

腹黒の行きつけに立ち寄ってみる

竜頭蛇尾というか大山鳴動鼠一匹というか、誠にお粗末な顛末となったこの度の騒動で
バカを苦も無く手玉にとった腹黒が行きつけにしているというラーメン店が、通勤ルートBの途中に位置する。

ラーメン店にしては閉店時間が早い(21時)ので、これまで通過すれど入店する機会に恵まれなかったのだが、節電の影響で久しぶりに業務が早く終了したので帰路念願の立ち寄り。

店の前に常にタクシーが路上駐車しているのは味がいい店の証拠。期待できる。だが…


う、ううーん。…普通じゃないか?


やや麺が太目である事を除けば、どこからどう味わってもごく普通の醤油ラーメン。
味も普通。具も普通。量も普通。
分からん。この良さが分かる程に舌が肥えていないという事か。まあ自分には天一があればいい。

腹黒もさすがに(文字通り)腐っても宰相、今はSPに囲まれて気軽にラーメン屋に寄る事も出来ないだろうが、来月だか年明けだか二年後だか知らないがその座を降りた後には、またこの店に気楽に顔を出すようになるのかもしれない。

…気楽にラーメン屋なんかにふらりと立ち寄れるかねえ。相当恨み買ってるしねえ。
何者かに拉致されてムッソリーニみたいな姿で発見されても全く不思議ではないしねえ。
まああの連中がこの後どんな目に遭おうと全く同情には値しないけど。

5.28.2011

今時のエアコンは

新規購入した二階用エアコンの取り付けが終了した途端に一階のエアコンが故障。
文字通り、うんともすんとも言わなくなった。
余りのタイミングのよさに、取り付け工事の時に何かやってしまったのかと疑うのは自然な流れ。しかし電気屋さんも全く思い当たるところはないという。

メーカーのサービスセンターに電話し症状を伝えるが、保障期間はとうに切れており購入後6年を経過している事を伝えると微妙な反応が。
曰く、今時のエアコンは想定寿命5年程度の規格品なのだそうだ。なので、6年も経てばどういう壊れ方をしても不思議ではないと。
5年すか。いやそれは短すぎだろう。
それを知っていれば二階用のエアコンも奮発せずに最廉価モデルにしておいたのに、もう後の祭り。

耐久性の低下は低価格化とトレードオフの結果らしい。
確かに子供の頃はエアコンなどとんでもなく高い家電製品だったという記憶があるが、今は8畳用程度のものであれば取付費込みでも4万円台で買える。より安くより高性能化しているのはいい事には違いないが、しかし5年で壊れる大型家電というのは如何なものだろう。
適度に壊れてくれないと買い替え需要が促進できないという事情は分かるが、置くだけで済む冷蔵庫やテレビ、洗濯機と違ってエアコンの取付けには壁に穴を開ける必要がある訳で、極言すればエアコンは「家を傷める家電」に他ならない。あまり短いサイクルで取外しと取付けを繰り返すのはどうも抵抗がある。

結局一階のエアコンは修理して継続使用する事とした。
翌週やってきた出張修理費用(基盤交換)は17,500円。この費用がまた微妙なところで、小さなエアコンであればもう数万円上乗せすれば新品が購入できてしまう。修理せずに買い替えを選ぶ消費者も少なからずいるだろう。どちらに転んでも儲かるのでメーカーには悪くない話だろうが。

さて修理されたエアコンは後どれくらいもつか…

入梅前にエアコン増設

本格的に暑くなる時期を目前にして二階にエアコンを増設。
昨秋二階にエアコンを一階に移設した時に施工を依頼した電気屋さんに再び来てもらう。
ダクトの配管に大分苦労していたようだが、降りしきる雨の中を三時間ほどかかってようやく工事終了。

室外機は縦積み!

これで夏も怖くない。
しかし電気屋さん曰く、今年は扇風機が異常に売れているという。節電意識の現われか?
うーん…いや無理だ。東京の夏にエアコンなしでは居候は死ぬ。自分も倒れるだろう。
電気代の値上げも気になるが、これはここで生きるための必要経費。

5.27.2011

Goodbye Happiness

私はこれからの日本に大して希望をつなぐことができない。
このままいったら“日本”はなくなってしまうのではないかという感を日ましに深くする。
日本はなくなって、その代わりに、無機質な、からっぽな、ニュートラルな、中間色の、富裕な、抜け目がない、ある経済大国が極東の一角に残るであろう。
それでもいいと思っている人達と、わたしは口をきく気にもなれなくなっているのである



三島由紀夫のこの言葉から40余年、日本は正しく彼が予言したとおりの国になってしまったのだが、ごく近い将来に極東の一角に残るのは、もはや経済大国ですらない汚染された貧しい国となるかもしれない。
事態は彼の予見すら遥か彼方に置き去りにしてしまった。


子供を蔑ろにする国は滅びる。


この国には、志を持った政治家はいないのだろうか。
この危機にあっても詭弁を弄して国民を欺き続け、
国民の命そっちのけで利権を守るのに汲々とし、
あるいは手に入れた権力にしがみつく事ばかりに専心し、
弱り目につけこんだ火事場泥棒的な隣国の行いを非難するどころか
どうぞどうぞとばかりに自ら進んで国を切り売りする始末。
報ずべきを報じず政府とぐるになって真相を隠蔽し、低劣な芸能ニュースで国民の目を逸らすマスコミと
そんな子供だましの手に易々と乗せられてしまう(自ら乗ってしまう)国民。
亡国の危機にあたり露呈したのは、絶望的としか言いようがないほど劣化したこの国の本質だった。


地震より津波より原発事故より、日本にとって最大の不幸は「国賊」としかいいようのない連中に国の舵取りを任せてしまっていた事であり、
そしてそれを望んだのが他ならぬ我々自身であったという事だ(今の与党に始まった話ではない)。


どこで我々は道を誤ったのだろう。
一体どこで間違えた。


教訓を得る授業料というには余りにも高すぎる代償。
これでもなお「変われない」のであれば、本当にこの国は終わる。
かつて栄華を誇ったが内部から腐って自滅した大国として、カルタゴやローマ帝国や明と並んでその名を未来の歴史の教科書に記される事になるだろう。


望みが無いのであれば気を揉むだけ無駄で、徒に心身の毒となるだけ。
であれば自分も専ら半径5m内の幸福のみを追求して生きていこう。そうするしかないではないか。

5.25.2011

スマッチ!完全終了

5月中にクローズすると通知されていたスマッチ!すまいの達人ブログサイト(Blogger移転前にエントリしていたブログサイト)が、本日をもってとうとう完全閉鎖。




ブログサイトの終了というのもなかなか得がたい体験ではあった。

これまでざっと見たかぎりでは、200ほどあったブログのうち移転継続組は40くらい?
すまいブログという従来のテーマを継続しているものあり、普通の生活ブログとなったものあり、
ていうか元からすまいとはあまり関係なかったブログもあり(笑)。まあそういうものの方が得てして面白かったりするのだけれど。気になる幾つかはブックマーク登録。

継続組のブログリストはスマッチャーOBの謎院さんが纏めていたりする
集団の中には必ずこういう気が利く人が一人や二人いるものだが、自分は常にそれに乗っかるだけのフリーライダーの側であるのが何ともかんとも。どうにもこうにも。

5.22.2011

緑深まる

気温上昇とともにDK窓際の門巣寺(一発変換の妙)モンステラも調子が上がってきた。
気がつけばまたも新芽を繰り出している

真ん中の槍状の芽がほどけると葉になる


そして背後には、復活しつつあるグリーンウォール


やっぱりこの柵ジャマ

昨年九月に全ての枝を落とされてしまった大欅だが、またゆっくりと枝と葉を取り戻しつつある。
といっても以前に比べたらまだ二割程度の復活。黄葉を楽しむにはまだまだ時間がかかりそうだ。 

5.21.2011

空文

冥福とは冥土における幸福のことで、死ねばもれなく極楽浄土に往生できるという考えの浄土真宗では「ご冥福をお祈りいたします」は意味が無いだけでなく、下手したら侮辱に当たるから避けるべきとのこと。確かに「冥福」という表現は魂が浄土でないどこか暗い世界(=冥土)にある前提だから、考えてみればさもありなん。城島とかつんく♂とかが亡くなった暁にはくれぐれも冥福は祈らないようにしたい。門徒は結構多いから気をつけよう。

というか、自殺した人間について報じる時に「ご冥福をお祈りいたします」という結びはどうなのかなあと昼休みのランチ中にテレビを見ながらふと感じる。
死んだ後も魂とやらが残って生前の自我や意識がそのまま継続するのであれば、とくに衝動的に自殺してしまった者のそれはもう後悔100%といって過言ではないだろう。まともな判断力が残っているのであれば文字通り死んでも死に切れない後悔が永遠に続く世界。幸福になどなれる訳が無いではないか。
にもかかわらず幸福を感じるのだとすれば、それはもう何かクスリでもやってラリっちゃってるか、幼児レベルにまで知能が後退して思考力を喪失しているか、重度の認知症で恍惚の人になっちゃってるか、いずれにせよ生前の人格が継続しているとは考えられない。でもそれって幸福か?

あの世の魂はもれなくボケちゃってるか永遠のラリパッパ状態という世界観ならともかく、そうでもないなら自殺者について語るときは魂の継続とか死後の世界とか、そんなものは無いという事にしておいた方が本人の為ではないか。心を満たす後悔や自責の念その他諸々を克服して(しかも肉体は無いので行動によってではなく、専ら思考のみで)幸福に到達するのはどう考えても相当困難な事なので、楽になりたい逃げたいという一心で首を吊った人間には弔いの言葉どころか追い討ちにしかなっていないように思う。死んで全てが無に帰したという前提で語る方が本人の意には沿っている。
「天国でお母さんと仲良くしてください」なんてコメントは、よくよく考えてみると鬼だよな。

5.14.2011

二代目通勤快速号登場

通勤用にキャノンデールのクロスバイク(ワル男くん)を購入したのが昨年末近く。
軽くて十分に速く、使いやすい。


一方、サイメン店長の飯倉氏は語る
「(クロスバイクより)ロードレーサー買っちゃった方がいいんじゃないかな」


えー何言っちゃってるのかなこの人は。だってクロス最強じゃん扱いやすし乗りやすいし段差もあまり気にしなくていいし十分速いし。これでホントもう十分だから。
ざーんねんでしたハハハハ

と笑い飛ばして数ヶ月。





今は反省している。




クロスからロードに買い換えた事を聞いた職場の女性スタッフの一人(職場唯一のサイクリストにしてコルナゴ乗り)は言った。

「きっとこっち側に来ると思ってましたよ」
「なぜなら、乗り物好きは必ずはまるんですよ自転車には(笑)」

それを早く言え。ああ…




5.11.2011

藪柑子植え付け

夏櫨の足元、グラウンドカバーとして選択した藪柑子。
GW最終日の日曜、昼前に起き出して欠伸しながらスコップで地表を穿っていると
ほどなくして藪柑子が到着。

斑入り藪柑子×6

箱を開いた瞬間に嫌な予感が走る。

(思ったよりずっと小さい…六株では少なすぎたか)

やっちまったか?と直感したが、とにかく植え付ける他はない。
さっさと位置を決めて植え付け、腐葉土でカバー。
夏櫨の植え付けに比べればこんなのは朝飯前と言うか、
朝飯自体食べる習慣がないのでブランチ前とでも言うか。
作業自体は楽勝。たった六株だし


植え付けては見たものの嫌な予感は当たり前のように的中、
たった六株では地表をカバーするに到底至らず。

ていうかこれだけの株で地表をカバー出来ると思って注文した事の方が謎である

グラウンドカバーというにはあまりに寂しいというか、
文字通り間が抜けている感じではないか。

まあこれはこれで仕方ない。
取りあえずは成長を見守って、追加購入→植え付けはそれから考えよう。
みんなどしどし成長してくれたまえ。




5.08.2011

汚れた英雄

60年代の伊藤史朗・高橋国光、70年代の片山敬済・金谷秀夫の活躍以降、WGP(ロードレース世界選手権)は長い間日本人ライダーの前に立ち塞がる厚い壁だった。
86年に平忠彦が250ccで一勝を挙げたのを唯一の例外として、どうしても表彰台の真ん中に手が届かない。

「日本のマシンは世界一、だがライダーは世界に通用しない」

いつしか定着したこの汚名を返上するのは93年の原田哲也による日本人初の世界タイトル(250cc)獲得※1、及びそれ以降堰を切ったように始まった日本勢の怒涛の快進撃※2まで待たねばならなかった。

清水雅広はその「夜明け前」に当たる80年代後半に世界を相手に孤軍奮闘していたライダーだ。
色白メガネで繊細そうな笑顔からは想像もつかないが、ルカ・カダローラやシト・ポンスといった世界トップレベルの猛者を相手に一歩も引かず渡り合いながら世界を転戦していた、(平が第一線から退いてからは)日本人唯一のWGPフル参戦ライダー。
2位、3位を窺う機会は何度かあるものの、どうしても表彰台の真ん中には立つ事が出来ない。

当時はネットもなく、ローカル局であればTV放送もない。国内ではあくまでマイナーなロードレースのリザルトなどもちろん新聞に載る筈もなく、田舎の学生だった自分の情報源は雑誌のみ。
発売日ももどかしく手にとったその誌面で伝えられるWGPのリザルト、250ccクラスにフルエントリーしている清水の名は常に上位に見つける事が出来るのだが、しかしその一番上に見る事だけは決してなかった。1/1000秒差(!)でラインハルト・ロス※3に敗れ2位に終わった89年チェコスロバキアGPのリザルトを悔しそうに伝える誌面は今でもよく憶えている。

初勝利は時間の問題と思われながらも最後まで優勝に縁がなく、後続の黄金世代ともいうべき原田・岡田・青木らがWGP参戦を開始するのと入れ替わるようにしてひっそりと引退した清水選手が、バイクと全く関係ない家業の建築業を継いだと聞いたのはもう20年近く前になる。


そのかつてのヒーローの名をこういう形で再び目にする事になるとは実に残念だ。

これは専ら被害者からの告発という形ではあるものの、(被害者の弁によれば)既に裁判で決着がついている話であれば「一方的な意見」というにはあたらない。
手抜き工事の酷さもさる事ながら、賠償金支払いを命ぜられながら夜逃げ同然で姿を消しその責を逃れるなど言語道断で、事実であればプロとして以前に人として決して許せるものではない。施主のやり場のない憤りを我が身に置き換えてみれば、(幸いにして)他人事ながらも腸が煮えくり返る心地すらする。
多くの場合、施主は一生かかって支払う借金を背負って家を建てる。その家を滅茶苦茶にされるという事は、施主の一生を滅茶苦茶にされるのにほぼ等しい。絶対に許すことは出来ないのだろう。※4


彼の事情など知らないし、知りたいとも思わない。ただ明らかなのは、これで二度と陽の当たる道を歩けなくなったばかりでなく(それともまたどこかでそ知らぬ顔で会社を興すのだろうか?)、輝かしい栄光を拭い去ることの出来ない汚辱に塗れさせてしまった愚かな男がいたという事実だけだ。



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※1 77年に350ccクラスタイトルを獲得した片山は正確には「日本出身のライダー」。
※2 坂田・青木が2回ずつ、加藤と青山が1回ずつタイトルを獲得し、その他ライダーによる優勝や表彰台獲得は数え切れない。特に90年代後半の数年間は日本勢の黄金期、WGPの一大勢力として正に旭日昇天の勢いであった。
※3 1989年チェコスロバキアGP、優勝ラインハルト・ロス、1/1000秒差で二位清水。当時のWGPファンなら誰もがそらんじているリザルト。
※4 もしこれが自分の話であればHPで告発なんていう行儀のいい方法ではなく、手段の合法非合法を問わずに草の根分けても見つけ出して復讐を果たすに違いない。

5.05.2011

グラウンドカバーは藪柑子

肉は生で食べちゃ駄目って親には言われたもんだがなあ。
ましてや激安が売りの店でしょ…?
この場合は店というオーソリティを盲信した結果の悲劇な訳で、一連の原発関連の報道でオーソリティも当てにならない※1と思い知った我々は、安易にオーソリティに縋る前に自分の頭で考える癖をつけなければいけない。

子供に生肉を食べさせて大丈夫なのか?
激安店の生肉は大丈夫なのか?

自らの常識に照らし合わせて考えて行動していれば、悲劇は起きなかったかもしれない。
ていうか昔はみんなそうしていたと思うのだけれど…



夏櫨は順調に葉を茂らせつつあって一安心。
一安心の次には、土がむき出しの殺風景な足元が気になってくる。
見た目だけでなくこれから迎える猛暑の日差しによる地表の乾燥対策としても、グラウンドカバーを何か植えたい。

特にこだわりはないので、葉が綺麗で手がかからない丈夫なもの。
芝桜と迷った末に、斑入りの藪柑子を選択。
丈夫そうだが…夏の日差しに耐えられるか少し心配ではある。

植え付けはGW最終日の予定。
ほんの少しだけでも地面を残しておいて良かった。結構楽しめる。


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※1 なんたって最高のオーソリティたる政府が詭弁を並べ立てて守るべき国民を見殺しにしている国だからね

5.04.2011

あらためてWin7

Windows Vista下での動作がどうしようもなく重い。何をするにもサークルぐるぐる(旧砂時計)が延々と表示されてしまう。フォルダを開くだけで1分待ちとかありえない。

負担を軽くする対策を幾つか試みるも、大した効果はなし。
小手先の対策で効果がないのであれば、根本的に対応せねば。ということでVistaのリカバリを行う…代わりに、1年半前に謎の不具合でインストールをギブアップしたまま放置しておいたWin7に再びトライ。

改めてインストールしてみると、外付けHDDを認識しなかった前回とは違い、認識はするもののアクセスを拒否するという仕様に。
前回インストール時と何がどう違ったのかは不明だが、とにかくHDDを認識したのであれば上出来。ドライブへのアクセス拒否はVistaでも起こった事象、これはUAC無効化で簡単に解決する。
果たして再起動してみると、Vistaにフジツボのようにこびりついていた有象無象の訳分からんアプリが一掃され、動作は久しぶりに軽やかさを取り戻している。デスクトップもすっきり。
やっとまともに動くようになった…2年越しのインストールというのもなんだが。

5.01.2011

今年のGWの過ごし方

粉塵にまみれながらタイル張りに明け暮れた昨年のGWから早くも一年。
今年のGWは…カレンダー通りなので特に遠出※1するでもなく、読書にでも明け暮れる事とする。

住んでいる場所は目の前に幹線道路が走っているが、都心近くのビジネス街に面しているにしては休日は驚くほど静かだったりする。これはペアガラスの恩恵も大きいのだろうが。

そんな午後の静寂を打ち破る大音量。

「こちらは~、廃品回収車です。ご家庭で~、ご不要となりました~、古新聞、古雑誌、オートバイなど~、どんなものでも~、かまいません。無料で~、無料で~」

人が歩く程度のスピードで移動しながら環境確保条例違反の騒音を撒き散らすこの軽トラックが家の前の4m未満道路にまで入り込んできたのでたまらない。
しかも家の前の道は行き止まり。案の定のろのろとUターンして引き返すまでの間延々とこのノイズを聞かされる羽目となった。

気の抜けた若い女性の声+チンピラ風の男性という組み合わせで住宅街に登場し、無料どころかぼったくり料金を請求してトラブルと苦情が絶えず、あまつさえ時に不法投棄を行って摘発されていたりするというこの限りなくブラックに近いグレーな業者が自分が住むこの区にまで蔓延っていたとは意外というか、なかなか根絶されないのはカモられる人が今でもそれなりにいるという事なのか。夏になったら同じ世界に生きる網戸修理屋も登場するのだろうか。ああ煩い。通報しようかなあ。


中学生の頃、下校時によく豆腐売りの爺さんがリヤカーを引いているのを目にした。
しょぼくれた爺さんとリヤカー、そしてラッパのどことなく物悲しい音色の組み合わせは、夕闇に沈みつつある街の風景にこの上なく合っていたように思う。
ああいう風情のあるノイズなら大歓迎なのだが…さすがに都心で豆腐売りを期待するのは無理か。


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※1 遠出…三月頃には久々に(四年ぶりに)ちょっくら海外にでも出かけてこようと思った矢先にあの大事件が発生したのでもうそれどころではなくなってしまった。オンシーズンには休みを取らない主義なので、このまま今年も年末まで休みなしとなる公算が大きい。何より原発があの有様ではおちおち日本を離れる気にもならない。