12.30.2017

寄り道、脇道、回り道

どうやらS氏が豆から挽くコーヒーに嵌まっているらしい。
コーヒーの嗜好はおよそ不可逆的で、レギュラーコーヒーの美味さを知ったらインスタントコーヒーには戻れないし、自分の好みに豆を挽くことを覚えたらもうコーヒーを粉で買うことはない。
マラソンや蕎麦打ちと並びコーヒーもおっさんが嵌まってこじらせがちな趣味の一つ。ということでS氏もそのうち自家焙煎に嵌まりだすのではないかと期待している。

自分も本当は教えてもらった自家焙煎機を購入し、更にアスカソみたいなスタイリッシュなエスプレッソメーカーなんかも導入しておうちカフェライフをさらに進化させる筈だったのだが、その計画は思わぬ形で頓挫。

宮崎駿のアニメに出てきそうなレトロなフォルムのASCASO

イタリアの職人の手になる工芸品のような、艶やかなアルミの地肌が輝く美しいエスプレッソメーカー。
その代わりに我が家にやってきたのは、グレーの毛むくじゃらの新たな居候。


タイトル:DKRと猫

おかげでエスプレッソマシンや焙煎機の予算は見事にぶっ飛び、それどころかPCに向かうとディスプレイの前に陣取って邪魔をする居候のせいでブログ更新もままならぬ状況。

この有り様

家が随分汚れやすくなったのでこれまでのように箒掃除では間に合わなくなるかもしれないし、何度叱られても懲りずにダイニングテーブルに飛び乗るこの居候の気を紛らわすためには塔の一つも作ってやらなければならないかもしれない。
大人のコーヒー道を究めるのはS氏に託すとして、来年も家のマイナーチェンジは続きそうだ。

12.14.2017

イエロー・ノベンバー

&ディセンバーの思ひで。
職場から英霊の祀り処までは徒歩30秒

職場から英霊の祀り処までは徒歩30秒





秋から冬に移り変わるほんの数日だけ街がこれでもかというほど黄色に彩られるのは、都の木である銀杏が街中の至る所に植えられているため。

なんちゃらノベンバーといえば十五年ほど前にエンヤとキアヌとシャーリーズセロンという、いずれも当時旬の真っ盛りだった面子が揃った映画スウィートノベンバーを想起するが、日本で(だけ)大ヒットしたかの映画で可愛らしく儚げなヒロインを好演したシャーリーズセロンは今やハリウッドスター屈指のインタビュアー泣かせのコワモテおばさんに変貌。十五年の月日は長い

12.07.2017

人生設計に合わせた家づくり

三代目若乃花のお家が散々な評価だったという話

花田兄弟のお兄ちゃんの方は年齢が近いのと体格に恵まれないという共通点で以前から親近感を持っていたのだが、家を建てたのもほぼ同時期とは知らなかった。だが彼の家を建てるにあたっての費用における土地:建物の比率は我が家とほぼ正反対。
年を追う毎に資産価値が下落する上物(木造なら15年で資産価値はゼロ)にコストの多くを割くことのデメリットは売却時に顕在化する。ましてこの例のようにコストの多くを占める建物が欠陥建築とでも認定されれば評価額は悲惨なことになる。逆に土地がコストの多くを占める家は建物価値がゼロになっても土地の価値は目減りすることはないことが売却時には有利に働く。コストの7割近くを土地代が占める我が家とお兄ちゃんの家を比較すれば、完成時の評価額はお兄ちゃんの家の方が高いが8年後の評価額は逆転しているということになる。
土地代が多くを占める我が家のデメリットといえば、どれだけ古くなっても土地は時価で評価されるので固定資産税があまり安くならないこと。土地バブルのようなことになれば年を追う毎に税金が高くなるということもありえる(そんなことは二度と起こらないが)。これはメリットの裏返しなので仕方ない。

前述のとおり建物がコストの多くを占める家のデメリットは売却時にのみ顕在化するので、言い換えれば売ろうとさえしなければデメリットにはならない。逆に時が経つほど建物の価値が落ちてどんどん固定資産税が安くなるというメリットのみを享受できる。
なので永住を決めたのであれば「できるだけ安い土地に立派な建物」を、反対に将来の売却を視野に入れて、あるいは流動資産として家を建てるのであれば「少しでも地価の高い場所にコンパクトで簡素な建物」を建てるのが限られた予算の賢い振り分け方といえる。
ではお前はどうなんだといわれると、地価がべらぼうに高い都心にコンパクトで簡素なLWH、しかし売却の予定はなくこのまま永住となる可能性が高い…
賢くないじゃん。