1.14.2018

はてブロに引っ越してみた

平成三十年の区切りとマンネリ解消を目論んではてなブログに引っ越してみる。
あんまり具合がよくなかったらBloggerに戻るかなぁ、戻らねぇだろうなあ。(松鶴家千とせ)

12.30.2017

寄り道、脇道、回り道

どうやらS氏が豆から挽くコーヒーに嵌まっているらしい。
コーヒーの嗜好はおよそ不可逆的で、レギュラーコーヒーの美味さを知ったらインスタントコーヒーには戻れないし、自分の好みに豆を挽くことを覚えたらもうコーヒーを粉で買うことはない。
マラソンや蕎麦打ちと並びコーヒーもおっさんが嵌まってこじらせがちな趣味の一つ。ということでS氏もそのうち自家焙煎に嵌まりだすのではないかと期待している。

自分も本当は教えてもらった自家焙煎機を購入し、更にアスカソみたいなスタイリッシュなエスプレッソメーカーなんかも導入しておうちカフェライフをさらに進化させる筈だったのだが、その計画は思わぬ形で頓挫。

宮崎駿のアニメに出てきそうなレトロなフォルムのASCASO

イタリアの職人の手になる工芸品のような、艶やかなアルミの地肌が輝く美しいエスプレッソメーカー。
その代わりに我が家にやってきたのは、グレーの毛むくじゃらの新たな居候。


タイトル:DKRと猫

おかげでエスプレッソマシンや焙煎機の予算は見事にぶっ飛び、それどころかPCに向かうとディスプレイの前に陣取って邪魔をする居候のせいでブログ更新もままならぬ状況。

この有り様

家が随分汚れやすくなったのでこれまでのように箒掃除では間に合わなくなるかもしれないし、何度叱られても懲りずにダイニングテーブルに飛び乗るこの居候の気を紛らわすためには塔の一つも作ってやらなければならないかもしれない。
大人のコーヒー道を究めるのはS氏に託すとして、来年も家のマイナーチェンジは続きそうだ。

12.14.2017

イエロー・ノベンバー

&ディセンバーの思ひで。
職場から英霊の祀り処までは徒歩30秒

職場から英霊の祀り処までは徒歩30秒





秋から冬に移り変わるほんの数日だけ街がこれでもかというほど黄色に彩られるのは、都の木である銀杏が街中の至る所に植えられているため。

なんちゃらノベンバーといえば十五年ほど前にエンヤとキアヌとシャーリーズセロンという、いずれも当時旬の真っ盛りだった面子が揃った映画スウィートノベンバーを想起するが、日本で(だけ)大ヒットしたかの映画で可愛らしく儚げなヒロインを好演したシャーリーズセロンは今やハリウッドスター屈指のインタビュアー泣かせのコワモテおばさんに変貌。十五年の月日は長い

12.07.2017

人生設計に合わせた家づくり

三代目若乃花のお家が散々な評価だったという話

花田兄弟のお兄ちゃんの方は年齢が近いのと体格に恵まれないという共通点で以前から親近感を持っていたのだが、家を建てたのもほぼ同時期とは知らなかった。だが彼の家を建てるにあたっての費用における土地:建物の比率は我が家とほぼ正反対。
年を追う毎に資産価値が下落する上物(木造なら15年で資産価値はゼロ)にコストの多くを割くことのデメリットは売却時に顕在化する。ましてこの例のようにコストの多くを占める建物が欠陥建築とでも認定されれば評価額は悲惨なことになる。逆に土地がコストの多くを占める家は建物価値がゼロになっても土地の価値は目減りすることはないことが売却時には有利に働く。コストの7割近くを土地代が占める我が家とお兄ちゃんの家を比較すれば、完成時の評価額はお兄ちゃんの家の方が高いが8年後の評価額は逆転しているということになる。
土地代が多くを占める我が家のデメリットといえば、どれだけ古くなっても土地は時価で評価されるので固定資産税があまり安くならないこと。土地バブルのようなことになれば年を追う毎に税金が高くなるということもありえる(そんなことは二度と起こらないが)。これはメリットの裏返しなので仕方ない。

前述のとおり建物がコストの多くを占める家のデメリットは売却時にのみ顕在化するので、言い換えれば売ろうとさえしなければデメリットにはならない。逆に時が経つほど建物の価値が落ちてどんどん固定資産税が安くなるというメリットのみを享受できる。
なので永住を決めたのであれば「できるだけ安い土地に立派な建物」を、反対に将来の売却を視野に入れて、あるいは流動資産として家を建てるのであれば「少しでも地価の高い場所にコンパクトで簡素な建物」を建てるのが限られた予算の賢い振り分け方といえる。
ではお前はどうなんだといわれると、地価がべらぼうに高い都心にコンパクトで簡素なLWH、しかし売却の予定はなくこのまま永住となる可能性が高い…
賢くないじゃん。

11.23.2017

ウッドデッキ塗油2017秋

半年に一度のウッドデッキの塗油。
毎週の雑巾がけに年二回のオイル塗り、雨ざらしのまま靴でガツガツ歩く重歩行に使われるイペ材をここまでまめに手入れしているデッキもなかなかないだろうが、手を入れれば入れただけ表情が変わるのが木材のいいところ。
堅く腐らず頑丈が取り柄だが表情がなくつまらないと思われていたイペも、油を塗りこまれ雨に打たれ太陽に晒されを何回も繰り返す内に微妙な木目が浮かび上がりこれはこれで独特の風情を醸し出してくる。単調に見えてもやはり木は木、人工木材や樹脂とは全く違う。

塗油作業前
塗油直後
一週間後

我が国の住宅でも偶に靴を履いて暮らす前提で作られている家があるが、そのような家で一般的に床に貼られるタイルの代わりにこのイペ材を敷き詰めるのも面白いかもしれない。タイルは重いのでタイル張りの家はほぼ鉄骨造かRC造になるのだが、これなら木造でもいける。リビングから外のウッドデッキまで段差なく、一続きで同じ木を張り込むという芸当もこの木材なら可能。ブラックジャックのように海を臨む崖の上にでも家を建てるならぜひやってみたい。

11.18.2017

グリーンカーテン

こうして見ると緑のトンネル。右側に丸裸の欅

元気が良すぎる我が家の裏番モチノキ、今年何度目かの枝打ち。
年に一度この時期に丸裸にされてしまうのが恒例となった坂下の欅に代わり我が家のグリーン担当として存在感を増す一方のモチノキの大木。次々に生えてくる新枝が我が家の壁を叩くようになったら枝落としの合図、家側に向いている枝をひとしきり落とせば少しだけすっきりする。
それでも大きな窓から見える風景の半分は常にこの枝に隠されている状態。我が家を訪れた人の評価も「これは邪魔だ」「いやこれがいい」と二つに分かれるのだが、自分としては後者よりの評価。坂下の欅のように業者でも雇って※1徹底的に枝を落とせば確かに相当見晴らしはよくなるだろうが、駐車場や向かいのビルやその向こうの大通りといった味気ない眺めがよく見えるようになることが特に好ましい訳でもない。であれば適度に人目と西日と殺風景を遮ってくれる天然のカーテンとしてそのままにしておく方がいい。
まあ風が吹けば葉擦れの音が聞こえる生活も悪くはないよ

__________
※1高所の作業でクレーンも入れず足場も組めない場所であれば、このモチノキの枝落とし作業は困難を極めるだろう。数十万円という作業費を請求されるだろうし、そもそも引き受けてくれるかも怪しい

11.17.2017

おろしや国一週間(12)サンクトペテルブルクその1:下町の安宿



ペトロザボーツク18時発ーサンクトペテルブルク22時55分着のロシア国鉄のEチケット

ペトロザボーツクを消化不良のまま後にして到着したサンクトペテルブルクには帰りの飛行機が発つまでの三日を滞在し、じっくり腰を落ち着けてみて回ることにする。

前日の夜にいつものごとくBooking.comで宿を検索したが…予算1万円で見つかるのはペンションかアパートホテルくらいしかない。観光地だけあってホテルの相場も随分高いのか。予算増額するのも癪なので出来るだけ都心部の地下鉄駅に近いところの安ホテルを予約。それでも一泊5,040ルーブル、約9,262円と。うーむ高い。

到着は深夜だから一泊分は捨て賃のようなもの。それにしても高い

ペトロザボーツクからの特急は市内郊外のラドジスキー駅に到着。直結の地下鉄、オレンジの4番線ラドーズスカヤ駅に乗り換えておよそ15分、都心部のドストエフスカヤ駅で下車。

サンクトペテルブルク市地下鉄はモスクワよりシンプルで分かりやすい。右側の赤丸に到着
Google先生に導かれるまま歩く

駅を出て歩くこと3分で辿り着いたホテルBestCornerは香港の重慶大厦のように一つのビルに複数のホテルが入居しているタイプ。表から呼び鈴を鳴らして解錠してもらい、重い扉を開くと薄暗い中に佇む古めかしいエレベーターの扉を開いて乗り込み、ゴットンゴットンと3階まで上がる。

因縁のサブウェイを越えるとすぐ宿の入り口が見えてくる

たばこ屋とレストランに挟まれた入口

同じ建物内にBest CornerとSweet Dreamsの二件のホテル

これで5,040ルーブルってひでえなぼったくりかよとブツブツ言いながら受付の扉を開くと、カウンターの向こうに座っているのは愛想のいい婆さん。
いつも通り挨拶だけはロシア語でそれ以降は英語でコミュニケーションを図るも、婆さんの口を突いて出るのは全てロシア語。完璧にロシア語。
ロシア人にしては珍しく愛嬌たっぷりに何やら一所懸命に案内してくれるのだが英語はただの一語も理解しないらしく、こちらが一語話すと十語くらい返してくるのも100%ロシア語。仕草と状況で何とか理解を試みるも、やってることはほぼジェスチャーゲーム。

「ベラベラベラベラ」
「あーここが食堂?パニャートナ(分かりました)」
「ベラベラベラベラ」
「なるほど、トースターはこうやって使うって?ダーダー」
「ベラベラベラベラ(といいながらメモ用紙に時刻を書く)」
「あー朝食は6時から8時までって?ダーダー、パニャートナ」
「ベラベラベラベラベラベラベラベラベラ」
「…え?え?」

あまりに言葉が通じないので互いに吹き出しつつ何とか意思を疎通し、先払いの会計を済ませた時にようやく重大な勘違いに気がつく。
5,040ルーブルは一泊の値段じゃなくて四泊の値段だ。つまり一泊あたりは2,300円程度。
あーそりゃーそうかー一泊2,300円なら激安だーそれはこのクラスだよねーあははははははー

勘違いしてすまんサンクトペテルブルク君、君は実にリーズナブルだよ。
しかしシーズンオフとはいえ一泊2,300円の宿として改めて見直してみれば悪くない。
セルフとはいえ朝食がつき、ダブルベッドの部屋は広く清潔でちゃんと熱い湯がでるシャワーがついている。
パリなら一泊一万円でもこの半分程度の部屋しか借りられないことを思えば、建物がボロいことを除けば何の問題もない。二人で泊まれば一人1,200円でマンガ喫茶並の激安と思うとパッカー上がりの血が騒ぐ。
いい年こいてあまり安い宿に泊まるのは色んな面であまりお勧めできないが、たまにはこういうのもいいだろう。婆さんも親切だし

ミニマルで清潔な客室。もう全然OK牧場

10.30.2017

通勤電車のリスク?



通勤電車に乗ってはいけない7つの理由、という記事。

1.病気になる
2.トラブルに巻き込まれる
3.時間の無駄
4.ストレス
5.危ない
6.そもそも通勤て必要なくね?
7.てか通勤てダサくね?

567は「7つの理由」とするためのこじつけという気が正直するのだけれど※1、1から4は全く同感、何の依存もございません。
特に1。勤務先が変わった関係でおよそ二年ほど自転車通勤が中断し、更に帰宅後のワークアウトも忙しさで叶わなくなったこの一年ほどは虚弱体質化が著しい。年に一回ひくかひかないかという頻度だった風邪に今年は既に五回も罹患してその都度寝込んでしまっているのだから酷すぎる。ハイジがクララになってしまったようなもの。
先月からやっと自転車通勤を再開し、ストレスと病原菌に満ちた通勤電車からようやく解放されて体調も好転する…かと思いきや、今度は来る日も来る日も雨ばかりでフラストレーションが溜まる一方の十月。


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※1 5電車より安全な通勤手段って何だ。徒歩か。徒歩で通勤できないから電車に乗るんじゃないの 67それは自分が経営者だから言えることでサラリーマンをディスってるだけ

10.29.2017

おろしや国一週間(11)12月13日 ペトロザボーツクーサンクトペテルブルク

カレリアホテルのレストランにどっかと腰を据えて飲んだり食べたり画像のチェックしたりBooking.comで今晩の宿探しなどしているうちに外はすっかり暗くなり、今晩の目的地であるサンクトペテルブルク行き特急の出発時間が迫ってきた。
預けてある荷物を引き取ってタクシーを呼んでもらい、再びペトロザボーツク駅へ。ここで料金を払ったときに初めて朝のホテルへのタクシー代金は正規の三倍もぼったくられていたことに気づく。白タクならともかく、駅のタクシー乗り場に並んでいる正規のタクシーでこれ。気を付けるべし…といっても気をつけようがない。ぼったくられるのが嫌なら厳寒の中荷物を抱えて歩くしかないのだから事実上選択の余地はない。これは悪質。
ということで、真冬にペトロザボーツクを訪れる方は否応なくタクシーにぼったくられることを覚悟すべし。金額にすれば千円程度の違いでしかないんだけどね

戻ってきたペトロザボーツク駅


サンクトペテルブルク行き特急は18時発

ペトロザボーツクとサンクトペテルブルクをおよそ4時間弱で結ぶ特急電車は真新しく清潔で極めて快適。各列に電源はあるしトイレはやたら広いし、移動販売のお姉さんがなぜか紙コップに直接コーヒー粉をぶち込んだことを除けば何の問題もない。



荷物置きが室内にあるのは防犯を考えれば当然で、室外に置かせる新幹線はその点非常に日本らしい

トイレの広さは新幹線の三倍

きちんとした身なりのイングリッシュスピーカー、だけどバカ舌なのが玉に瑕のビジネスマン

相席に座ったのはこの国には珍しくスーツにネクタイ姿のビジネスマンらしき中年男性。粉だらけのコーヒーを顔をしかめてすすっている自分を見て

「美味しいかい?」
「んー。ま、まあ悪くないね」
「どれ私も飲んでみるか」

と自分に続いてコーヒーを注文する。
しめしめ犠牲者の道連れができたぞ。と思いつつこっそり様子をうかがうと、同じようにコーヒー粉が直接ぶち込まれたコーヒーを美味そうにすすって満足気な顔。
…バカ舌か?


ロシアの売り子はコーヒーの淹れ方を勉強すべし

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※1 ホテルが呼ぶタクシーは最も信用できる。少なくともぼったくられることはない。タクシーにとって地元のホテルは一番の上客だし、ぼったくりの苦情が入ったホテルから信用を損なえばその上客を失う事になるのだから当然。

10.26.2017

広い国の小さな家

米国で小さな家が流行っているという二年前の記事
流行っているというか、これまでになかった家についての価値観が新鮮で一部の人に受けているということなのだろう※1が、その考えは我々にとって特に目新しいものではない。ていうかS氏のLWHコンセプトとほぼ同じ。
しかし小さい家を巧みに作るノウハウは日本の建築士には到底敵うまい。何せ歴史が違う。
小さな家を得意とする建築士のニーズは国内だけに限らない。日本で経験を積んだら米国に飛び、広い大陸を股にかけて存分に腕を振るうのも夢がある話。S氏のLWHシリーズも意外に米国で量産されることになるかも?

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※1 あちらの多様性は日本の比ではない。日本の「建前ダイバーシティ」とは大違い

10.13.2017

人気の街×タワマン林立=

こうなるか。
川崎市中原区に住む男性(43)は、横須賀線で東京都内に通勤する。午前8時前に駅に着いて列に加わる。改札口に入るだけでも5分ほど待って、エスカレーターでホームにあがる。「ダイヤの乱れなどがあると、あっという間に列が伸びて改札までの時間はもっとかかります」
無理だ。無理すぎる。ストレスでハゲる。
まあタワマンは構造的に面積当たりの人口密度が極限まで高くなる集合住宅なわけで、そんなもんがぽんぽん林立すれば街の人口も二字曲線的に増えるわけで、方や一度作ってしまった交通インフラはそう簡単には建て増しできないわけで。
画像検索してみると…災害時と見紛うばかりのラッシュアワーの画に言葉を失う。
待つことが大嫌いで、住宅購入の際にも外に出るまで時間がかかるという理由でタワマンだけは全く検討に含めなかった自分にとっては全くもって耐え難い光景。定年するまで毎朝これに耐えなければならないかと思うと気が遠くなる(あくまで自分自身の性向の問題なので、武蔵小杉をディスってるわけではない。念の為)。
こうしてみると人気の街もいいことばかりじゃない。遊びに行くならいいけど、住むならその隣町がいいのかも。