家とは何かを考えさせられる話題。
安藤忠雄の建物を好きか嫌いかで言えば好きだ。街並みの秩序を無視し、周囲との調和などはなから放棄し、利用者の動線や住みやすさなど一切考慮していないかのような傍若無人なコンクリートの箱。それと引き換えに得られるクリーンな佇まいとマスとしての美しさ。強烈な個性。建築士というより建築家、アーキテクトというよりはアーティスト。安藤の建物は妥協のないアーティストの作品としては好ましく思う。
だが、その作る家に住みたいかというと話は別。
通りすがりの鑑賞者ではなく土着する住人として家に求めるものは何よりサステイナビリティ、自らの手でしっかり管理維持していける実用性であり、外連見に溢れた非日常的な美しさではなく家としての基本性能を満たした上での機能美。カッコいいねーでもどうやって窓拭きすればいいのとか打ちっぱなしはまめにコーティングしなけりゃいけないから手がかかって大変とか冷暖房費で家計傾くんじゃないのとか、そんな事がまず気になってしまう自分は彼の家に住むには軟弱すぎるのだ。
0 件のコメント:
コメントを投稿