11.02.2014

壁の色を変えてみよう

我が家の内壁には全て漆喰を塗った。
とはいえ、ローラー施工のお手軽漆喰。何しろ引渡しから入居まで与えられた工事期間は四日間、とにかく時間がないので難易度が低く作業性が良いローラー以外の選択肢はなかった。
ローラーで塗れる漆喰だからニセモノだと言う訳ではないが、本来漆喰は左官で塗るものだというのも事実。時間が十分にあれば自分もローラーでなく鏝塗りを選んだだろう。
心の片隅に僅かに残ったその蟠りの他に「出来れば白以外の色も塗ってみたかった」というこれまた長年燻っていた思いもあったのだが、いずれも「漆喰の上に漆喰は塗れない」という常識?で棚上げに。

しかしふとした機会に調べてみたところ、漆喰on漆喰については厳密には
「そのまま重ね塗りは不可、下地を整えれば可」
が正解だという事が分かった。
確かに漆喰の上にただ漆喰を塗っても付きが悪く、無理に塗ってもすぐに剥がれてしまう。
だから表面を漆喰でなくすればいい、つまり食いつきのいい専用シーラーを下地として塗布し、その上に塗れば問題ないのだと。
あ、なるほど。
それを知って長年燻っていた種火が勢いづき、「一面の壁色を変えてみよう」と決めたのがこの夏。

色漆喰は普通の漆喰に絵の具を混ぜても作れる。しかし色彩センスに今一自信がないのと、自作の色漆喰は再現性がネックになると踏んで既製品を使用する事とした。
色漆喰はローラー塗り漆喰の時に選んだメーカー「カラーワークス」のものが最もバリエーション豊富で色のセンスがいい。加えてここの漆喰は鏝用でも練り済みなので使いやすそうだ。
しかしPCのディスプレイに表示される色はあまりあてにはならない。
まずは実物を見なくては。

と言う事で、7月初めの週末を使ってカラーワークスの本社兼ショールームに行ってみる。
前回行った時から四年半、その間にショールームは用賀とは全く様相を異にするディープな下町、東神田に移転していた。
家賃の低さからか最近はいかにも目黒や下北沢近辺にありそうな雑貨店やアパレル、飲食店が東東京の下町を選んで出店する例が増えている。同社のショールームビル一階にもオサレなカフェ&バーが入店し、道を挟んだ向かいにもオサレ家具屋が店を開いている。

カラーワークス本社「パレットビル」塗料屋さんらしく壁面がお洒落
同社のhip漆喰サンプルは三階ショールームにあった。検討のために許可を取って漆喰各色のサンプルを撮影。

「鈍色」「青磁」
「枯茶」「藤鼠」
「薄墨」「白土」
この他に「灰桜」と名付けられた桜色。
どれも微妙な色遣い。「藤鼠」と名付けられた墨色を第一に考えていたが、抹茶のような色の「青磁」も好ましい。
結局この場では決めきれずに帰宅して改めて検討の結果、淡いグレーの「薄墨」で行こうと決定。

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