漆喰ペイントをたっぷり吸ったローラーを壁に叩き付けた瞬間、
ロフト梯子を取り付ける床に意を決してドリルを突き立てた瞬間、
ロフト壁や階段壁に穴を穿った瞬間、
ボンドを盛り付けたタイルをキッチンの壁に押し付けた瞬間、
超高粘度の強力ボンドを盛った鏝を反転させて玄関モルタルに撫で付けた瞬間、
家は不可逆的にその姿を変え、
「ひたすら前進して工事をやり切る」以外の選択肢はその時点で消えてなくなる。
生来不器用な自分は何度やってもこれを越えるのに少しばかり逡巡するのだが、
「終わらない工事など存在しない。終わらない冬がないように」(春樹風)
と自らに言い聞かせてその第一歩を踏み出すのだ。
そして今回の工事のポイント・オブ・ノーリターンは…
「…」 (檜材をしげしげと眺める)
「…」 (ひっくり返しボンドをたっぷり塗布する)
「…」 (もう一度しげしげと眺める)
ベチョッ。
はい今越えた!今ポイントオブノーリターン越えたよ!(修造風)
15%終了 |
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