2.15.2016

比較の輪廻に嵌まらないために

ハードラックとダンスっちまった、みたいな?

史上最低の低金利を受けてか、近頃身の回りでマンションを検討する人が目立つようになった。
新規購入も買い替えも。自分は何ら関係がないのだが、間取り鑑賞愛好家の間取りストとして、またマンションポエム愛好家として、検討対象として聞かされたマンションを一緒になって眺めて楽しんでいる(人の買い物を横から見るのは実に面白い)。
しかしつくづく思うのは、自分はマンション、特に新築マンションの購入には全く向かない人間だなあと。なぜなら新しいマンションは後から後から建設されるし、それぞれ魅力的な外観と設備と蠱惑的なポエム笑を兼ね備えているのだから飽きっぽい自分が目移りしないわけがない。六年前にこの家を建てる代わりに新築マンションを購入していたならばどうなっていたか。きっとあれやこれや新しいマンションに目移りしては現在のマンションと天秤にかけ、売却時の資産価値を確認して資金繰りをシミュレートし、実際にもう買い替えの一回くらい実行に移しているかもしれない。そうして引っ越して満足したのもつかの間、また一年も経てば他に目移りが始まるのは目に見えている。年を取ってローンが組めなくなるまでそれは続くだろう。

どれだけ無駄に時間と金を費やす人生だろうか。しかし与えられた間取りに与えられた設備、与えられたインテリアの「既製品の商品」としての家ならば常に上には上があるのが現実。一軒家でも建売ならば同じこと。自分に合わせて作った家(或いは自分に合わせてリノベーションしたマンション)を手に入れて初めてその螺旋から降りることが出来るのかもしれない。
これほど移り気な人間はそうはいないかもしれないが、その自覚がある人なら家を既製品で済ませるのはやめといた方がいいかな。短い人生で無駄に回り道をすることはない。

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