10.09.2014

建築設計事務所の真価

先日の大雨で大分落ちてしまったが、夏櫨は今年も見事な紅葉を披露してくれる。
下の葉から徐々に紅葉が進んでいくのが面白い

画像加工一切なし

閑話休題、最近目にした注文住宅の失敗エピソード。これが釣りじゃないかと疑ってしまうほどあり得ない事例の連続。
悪い噂は広まるのが早い。こういう生々しい話を耳にしたなら、いわゆる注文住宅に二の足を踏む人が少なからずいるのも頷ける。地場の工務店では心もとない、大企業のハウスメーカーのプランが一番安心できるという考えに至っても不思議ではない。何せ一生物の買い物なのだ、決して失敗は出来ないと慎重に考える人ほど創意より安心を取るだろう…

しかしよく読むと、このケースの一番の問題点は管理者がいない事であるのが見えてくる。
正確に言えば管理者はいない訳ではない。その役割は施工する工務店が担っている。でも自分でやって自分でチェック、それってチェックになってないだろうと。勿論しっかりと管理する優良な工務店もあるのだろうが、そうであるかどうかは外から眺めるだけでは分からない。ハズレを引くとこんな悲惨な結果が待っている。
設計事務所に頼む一番のメリットはそれ。
図面を引くだけなら工務店にも出来る。しかし工程品質を厳正にチェックできるのは設計事務所の他にいない。能力の問題ではなくて立場の問題。素人の施主では管理者は務まらない、これは能力の問題。
まあ設計事務所にも当たり外れはある(のだろう)が、注意しなければいけないのはカッコいい家を作る能力ときちんと工程の品質を管理する能力は完全に別物である事。TVで華々しく紹介されたものの、欠陥住宅を拵えて施主から訴えられた「匠」も実際にいたりする※1
結局はこれまで数十年生きてきた中で培った、己の「人を見る目」を信じるしかない。それも難しいけど。


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※1 最悪のケースはこの元GPライダーの例。このブログの毎日のPVで一番多いのは未だに彼の悪口を書いたエントリだったりする。吐き気を催すほど酷い内容なので、二日酔いの人はリンク先を見ないほうがいいかもしれない。

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