どんな相手であっても初めて家に上げるときは少しばかり緊張する。
自分の作文を目の前で読まれているような心持ち。
何となればこの家は既製品ではないから、好評も不評も全ては自分で受け止める事となるからだ。
まっさらな状態から作り上げた家であれば、建売やマンション、あるいは中古住宅であれば使える「そうなっちゃってるんだよね」「そういう仕様なんだよね」という言い訳は効かない。目の前でがっかりした顔をされたらとても辛いものがあるのだが…幸いこれまでの来客からは概ね好評。勿論気を使われているのかもしれないが。
家主としてはゲストから「居心地がいい」と言って貰えるのが一番嬉しい。
お洒落とか可愛らしいとかカッコいいとかいう褒め言葉は誰しも容易に思いつくが、居心地がいいという形容詞はお世辞ではなかなか浮かばない言葉ではないかと思うのだ。
そのような言葉を貰えた日にはチャベスから三振を奪った時のダルビッシュのような控え目なガッツポーズが出てしまう。心の中で。
そしてホスピタリティに全く自信のない気のきかないホストをアシストするのが居候の役目。
愛玩動物は愛玩されるのが仕事。普段酒を飲んで寝てばかりいる時代劇の用心棒がここぞという時には役に立つのと同じように、普段寝てばかりいる居候もこういう時には存分に働いて、TVのない我が家で間を持たせるのに貢献するのだ。先生、お願いしやす。
さあお仕事お仕事 |
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