2011年12月31日土曜日

冬寂の朝

一般的に仕事納めは28日だが、現在の勤務先の仕事納めはもう少し遅い。
多くの人が家でゆっくり休んでいる日にいつもどおり出勤するのは損しているような気もするが、年末の朝の、人も車もがら空きの道路を独り占めできるのは何となく得した気分にもなる。

車線の真ん中まで出て両手をハンドルから離し、上体を起こせば
眼前には黄葉の落ちかかった銀杏並木と、アイスブルーの冬晴れの空。
仰ぎ見て、冷たい空気を深呼吸しながらゆっくり進む。

このささやかな贅沢が許されるのは年末年始の数日しかない。
今年はもう終わってしまったので、また一年後のお楽しみ。

2011年12月28日水曜日

年末の窓掃除

今年も年末恒例の窓掃除。
恒例といっても二回目なのだが、前回の窓掃除から一年も経つとさすがに窓ガラスもサッシのレールもかなり汚れが溜まっている。
もっと頻繁に窓を掃除していれば年末になって大騒ぎする必要もないのだが、家の周囲は真冬を除いて薮蚊パラダイスと化す環境であれば、春とか夏とか秋とかに窓を開け放って窓ガラス拭きなど到底出来るものではない。多分血を吸われまくって貧血で死ぬ。なので、年末に纏めてしっかりお掃除。

一番の難所は二階の大きな掃き出し窓で、外側を拭くには体をほとんど外に乗り出さなくてはならない。擁壁の上に立つ家の二階なので、地上からの高さは四階に相当する。多分落ちたら死ぬ。
ここで重宝するというかなくてはならないのが、窓枠の前に十字に設置されている木のフレームと階下窓の庇。
体を反転させて二階の外に出し、片手で十字フレームを掴み片足を庇に下ろし、その二点で体重を支えながら残った手で窓を拭く。何とも形容しがたいそのポーズは道行く人や彼方のマンション住人からも丸見えの筈で、お巡りさんあそこに空き巣がいますとか通報されても文句は言えまい。いや文句は言う。

十字フレームと一階の庇、この二つがなければ二階掃き出し窓のガラスは掃除出来ない。
特徴的な十字フレームが窓ガラス拭きの際の命棒として使われる事まで考えて設計されたのだとすればさすがなのだが、多分偶然だろう。

しかし庇に足を下ろしても大丈夫なのだろうか。体重全てとはいかないが、庇に下ろした片足に体重の半分くらいは荷重がかかってしまうのだが。そっそんな風に使っちゃダメ、ゼッタイ。とかいう事であれば連絡下さい(業務連絡)。


真っ黒いシルエットの向こうに十字フレーム


2011年12月18日日曜日

鳥牛之家

土曜は昼からポーチ床面に残りのクリスタルシーラーを再塗布。
ポーチ床のモルタルは既にクリーナーでも落ちない汚れやらシミやら剥がれやらが無数にあるので、仕上がりのムラなど気にしない。とにかく無心で塗るべし。
こいつめこいつめと言いながらひたすら残りのシーラーを塗り込み、立ち入り禁止の紐を入口に張って作業を終えると、バイクのキックスターターを蹴り下ろして西へ向かう。
S氏の手がけたLWH003…もとい「鳥牛之家」(飯屋じゃない)の完成オープンハウスを見学する為だ。

だがこの冬一番の冷え込みとなったこの日は、好天にも関わらず寒い。超寒い。
インナーにもう一枚着てくれば良かったと後悔しつつ新青梅街道から左折して住宅街に入り込むと、ほどなくして前方の電柱に現地への案内標識が。「現場発表会」と青字に白抜きで大きく書かれ、その下に矢印で方向を示した紙が括りつけてあるではないか。すごい。
おおこれは本格的だなあ、やるなあと感心しつつ、矢印に誘導されるまま右に左に曲がって辿り着いたその先には

どこかの建売住宅。うん、多分こんなオチだろうと思ってた。

素知らぬ顔でUターンしたものの完全に方角を見失ってしまい、その後たっぷり15分ばかり、迷路のような中野の住宅街の隘路を堪能し…要するに道に迷って走り回った。
ダサい。超ダサい。

路地の奥に佇む鳥牛之家にようやくたどり着く頃には身体もすっかり冷えきり、かじかんだ口がうまく回らず施主の「鳥」さん※1への挨拶の言葉ももつれてしまう始末。

「し新築おめでとうございますここれつまらなあばばあばばばば」

怪しい。超怪しい。

鳥牛之家。くどいようだが飯屋ではない

アイボリーホワイトの外壁とチャコールブラウンの花台のコントラストが印象的な鳥牛之家は、決してデコラティブではなく素朴だが、どことなく垢抜けて洒落ているという、いかにもS氏らしい家だった。自分の家とほぼ同じ建坪なのに随分と広く感じるのは、特徴的な階段でつながるロフトの広がりのせいか。
家の中は真新しい杉板の匂いが気持ちいい。そして一階寝室の内壁は施主ご夫婦とS氏がコテで漆喰を塗って仕上げたという。いいなあ助っ人がいて

「で、Sさんはどこを塗ったんですか」

「この辺を…少し。」

「へえ…」

「あんまり見ないで^^」

「分かりました^^」

すかさず一歩前に出てまじまじと見る。※2
素人には難しいと言われるコテ塗りだが、ちゃんと仕上がっている。
「最後は漆喰が足りなくなっちゃって、この辺はやっつけなんですよ」
と鳥さんは謙遜するのだが、寧ろそういう箇所があったほうが後々までの思い出になっていいと個人的には思う。それは悔恨と共にではなく、微笑みと共に思い返されるものに違いないから。

アイボリーホワイト×グレーシルバー×ダークレッドはセンスのいい組み合わせだと思う

マニハウスに続き今回が二回目のオープンハウス見学。※3
オープンハウスは幸せのお裾わけと書いた事があったが、やはりいいものだ。
これから新しい生活が始まる真新しい家は希望そのもので、施主がいればそこは喜びと幸福な空気で満たされている。
それは明確にそこにあるのだ。家が完成して幸福でない施主などいないのだから。
その陽性の空気に触れるだけで、無関係な自分も幾らかは幸福な気分になれる。
だからいい。

森林浴の後のようないい気分で鳥牛之家を後にしたものの、帰路は辛抱たまらずカフェにビバーク。
いや本当に寒かった。


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※1 噂には聞いていたが本当に若い。院生でも通用する。だが家を建てられる位だから、ただ若いだけではなく相当にしっかりしているのだろう。貯金額二桁だった自分の二十代の頃とは比べ物にならない。
※2 せっかくのネタ振りをスルーしてはいけない。
※3 S氏のオープンハウスは何故か別の予定とバッティングすることが多い。いや本当に

2011年12月14日水曜日

ポーチ外壁にクリスタルシーラー

家の玄関前ポーチは、高さ90cmほどまで立ち上がった高基礎で囲まれている。これは道を挟んで正面にある擁壁に関連した規制※1の為にそのような構造にせざるを得なかったのだが、怪我の功名というか、結果として外観のアクセントのように仕上がったこの部分は結構気に入っている。

この高基礎、出来上がってからまだ2年を経過しない為にまだ殆ど汚れも目立たないのだが、今後長きに渡って風雨や紫外線に晒され続けていれば、次第次第に朽ちていってしまうのは否めまい。
綺麗に古びられればそれもいいのだが、コンクリートが綺麗に古びるのはなかなか難しい。ひび割れや苔、カビなどで荒れ果ててしまってはただ見苦しいだけ。アクセントも台無しだ。街を歩けば、全く手入れされていない外壁がお化け屋敷のようにおどろおどろしく劣化した古いコンクリート打ちっぱなし住宅を見かける事がままあるが、ああいう風にはしたくない。

意を決して、高基礎の外側にクリスタルシーラーを施工することとした。かつてポーチ内側と玄関に塗布したもののムラが目立つ仕上がりに臍を噛んだシーラーなのだが、表面に膜を張るのではなく内部に浸透し、モルタルそれ自体を改質するというこの製品に勝るコート剤はやはり存在しないように思える。
ムラの原因は使用量が少なすぎた為ではないかと考え、今回は4kgボトルを取り寄せた。前回施工時の残り1kgと合わせて5kg、まず十分な量だろう。
前日に水をかけながらブラシで洗ったモルタル外壁が完全に乾燥するのを待って作業開始。

なるべくムラが出ないよう、今回はローラーでなくコテバケを用いる。
塗ってはならし、塗ってはならしする事90分、4kg近くものシーラーを塗りこみ浸透させた外壁は…



どうしてもムラになるなあorz


表札を取り付けた正面の外壁は比較的綺麗に仕上がったが、側面は乾燥するにつれやはりムラが目立ってしまう。言っちゃなんだがあれだけ丁寧に作業してムラになるのであれば、例えプロがやっても出来栄えは大差あるまい。これはもう諦める他ないだろう。※2

ムラになったとはいえ、目を近づけると分かる表面のキラキラとした控えめな輝きは、内部にシーラーが十分に浸透してメーカーの売り口上通りにモルタルを改質している事を伺わせる。とりあえずこれで表面がひび割れたり苔やカビで黒ずんだりするリスクはかなり軽減された筈だ。

戦は六分の勝ちを持ってよしとせよ。大成功とは言えないまでも大失敗でもなく、最低限の目的を達せられたのであれば、久々に手ずから行なった今回の施工はまあまあと評価しなければならないだろうか。
残りのシーラーはまた別の機会に、ポーチ床面に再度塗りこんで使い切ることとしよう。



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※1 向かいの擁壁の天辺から俯角30度の範囲にかかる部分は鉄筋コンクリートである必要があり、また開口部を設けてもいけないと規制されている。高基礎の上辺は丁度その俯角ラインにかかる高さ。
※2 自分の家で自分で施工したからこそ諦めもつくが、これが他人の家であれば洒落にならない。施主は絶対に納得してはくれないだろう。業者の方はくれぐれも注意されたい。

2011年12月11日日曜日

Colorful Days

あっという間に12月の二週間が過ぎ、眼前の欅もいよいよ本格的に黄葉が強まる。
レンズを通すとくすんで見えてしまうが、西日を受けた欅の黄葉はまるで自らが光を放つように
鮮やかに輝いて見えた。




低く差し込む冬の太陽に染められたかのような黄金色。

冬の陽が葉を染めたのか、
黄葉のフィルターを通すから日差しが柔らかく見えるのか。


居候は日向ぼっこ中

その一方で、ほぼ落葉し尽くしてしまっている夏櫨には、
今年新しく伸びた枝につけた葉がわずかに残るだけ。
残り9枚。



2011年12月4日日曜日

初黄葉

家の大窓の向こうには隣の土地から生えている欅の木。
この欅、土地の購入前に訪れたときには見事な黄葉を見せていたのだが、入居した年の夏には丸裸にされてしまったので、この葉が色づくのを眺めるのは徐々に枝ぶりが復活してきた二年目のこの冬が初めてだったりする。
先週あたりから待望の黄葉が始まった。


11月27日
12月4日

先週末から一週間で着実に黄葉が進行している。あと二週もあればまっ黄っ黄になるだろうか。
楽しみだ



空が高い冬の日


それに対し、家の擁壁から生えているモチノキは常緑樹なので冬になっても平常運転。
しかし今年は実を鈴なりに実らせている。これが真っ赤に色づいたらそれはそれで見応えがありそうだ。


雌木だったのか


擁壁から生えている木は実はもう一本ある。
入居時には気づかないくらい小さな木だったのが見る間に高さ5mを超え、張り出した枝がお隣のベランダを脅かすまでに成長したこの木…何の木?


右にモチノキ、左に謎の木






2011年12月1日木曜日

右手防寒グッズ

今日の東京は夜になって雨が霰に変わる冷え込み。
昨冬は一台しかないエアコンを一階DKに移設してしまい、一階の暖気が思うように上がらない二階の居室で寒さをこらえ、かじかむ右手でマウスを握っていたものだ。

今年は違う。
二階に増設した白くまくんが暖気を放出し、そしてマウスを握る右手には強い味方がいる。
そう、今はなきスマッチ!編集部から頂いた月間賞のアマゾン商品券で購入した
USBあったかマウスパッド猫たんモデルの出番である。



いや快適快適。
しかしシンプルにシンプルに渋く渋くを心がけている男の部屋に突如出現した妙にラヴリーでファンシーなこのグッズ、言っちゃなんだが雰囲気ぶちこわしである。
商品名からして萌えてるしなあ。猫たんだもんなあ。※1
いい歳こいたおやじが口に出すのもはばかられるっていうか、

「USBから電源供給してヒーターがついてるマウスパッドがあって、これ超快適。おすすめ」
「へえー、何ていうんですかそれ」
「うん、USBあったかマウスパッド猫たんモデルっていう」
プッ

ほらプッて言われたじゃないか今プッて


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※1 萌え化の対象が戦国武将にまで及んでいる昨今、アフガニスたんとかカザフスたんとかトルクメニスたんとか萌え擬人化されるのも時間の問題かと思われる。いやイスラムは洒落が通じないぞ自重しろ