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11.23.2017

ウッドデッキ塗油2017秋

半年に一度のウッドデッキの塗油。
毎週の雑巾がけに年二回のオイル塗り、雨ざらしのまま靴でガツガツ歩く重歩行に使われるイペ材をここまでまめに手入れしているデッキもなかなかないだろうが、手を入れれば入れただけ表情が変わるのが木材のいいところ。
堅く腐らず頑丈が取り柄だが表情がなくつまらないと思われていたイペも、油を塗りこまれ雨に打たれ太陽に晒されを何回も繰り返す内に微妙な木目が浮かび上がりこれはこれで独特の風情を醸し出してくる。単調に見えてもやはり木は木、人工木材や樹脂とは全く違う。

塗油作業前
塗油直後
一週間後

我が国の住宅でも偶に靴を履いて暮らす前提で作られている家があるが、そのような家で一般的に床に貼られるタイルの代わりにこのイペ材を敷き詰めるのも面白いかもしれない。タイルは重いのでタイル張りの家はほぼ鉄骨造かRC造になるのだが、これなら木造でもいける。リビングから外のウッドデッキまで段差なく、一続きで同じ木を張り込むという芸当もこの木材なら可能。ブラックジャックのように海を臨む崖の上にでも家を建てるならぜひやってみたい。

11.18.2017

グリーンカーテン

こうして見ると緑のトンネル。右側に丸裸の欅

元気が良すぎる我が家の裏番モチノキ、今年何度目かの枝打ち。
年に一度この時期に丸裸にされてしまうのが恒例となった坂下の欅に代わり我が家のグリーン担当として存在感を増す一方のモチノキの大木。次々に生えてくる新枝が我が家の壁を叩くようになったら枝落としの合図、家側に向いている枝をひとしきり落とせば少しだけすっきりする。
それでも大きな窓から見える風景の半分は常にこの枝に隠されている状態。我が家を訪れた人の評価も「これは邪魔だ」「いやこれがいい」と二つに分かれるのだが、自分としては後者よりの評価。坂下の欅のように業者でも雇って※1徹底的に枝を落とせば確かに相当見晴らしはよくなるだろうが、駐車場や向かいのビルやその向こうの大通りといった味気ない眺めがよく見えるようになることが特に好ましい訳でもない。であれば適度に人目と西日と殺風景を遮ってくれる天然のカーテンとしてそのままにしておく方がいい。
まあ風が吹けば葉擦れの音が聞こえる生活も悪くはないよ

__________
※1高所の作業でクレーンも入れず足場も組めない場所であれば、このモチノキの枝落とし作業は困難を極めるだろう。数十万円という作業費を請求されるだろうし、そもそも引き受けてくれるかも怪しい

7.07.2017

なお、UBの照明は

感電注意

ごくシンプルなポーセリンのブラケット。メイドインポートランド
旅先としてあまり魅力を感じないのでこれまでに一度も米国に行ったことはないのだが、全米住みたい街ランキング一位かつコーヒーの美味しい街一位との誉れ高いポートランドには一度は行ってみたい。
狭いUBに取り付ける照明はシンプルでコンパクトで自己主張しないタイプが望ましい。交換した照明はこの条件に叶っていて安価、材質もUBの雰囲気には合っているのでこれはこれで気に入っている。こちらは販売サイトがしっかりしてるのでクレカで買えるのはいいが、本体価格の二倍も送料をかけるのは勘弁してほしい。


ビフォーの画像はなし。プラの半球型の何の変哲もない照明は普通すぎて撮影する機会もなかった。

イメージ画像

6.27.2017

排気ダクトをカラーで締める

カラー、すなわち襟。ハイカラはハイカラーで昔から高襟がお洒落と見なされていた証拠。であれば現代のお洒落さん代表はカールラガーフェルドか。ほとんどコルセットのようなあの高い襟のおかげで老いが顕著に現れる首元が隠れ、当年とって84歳の後期高齢者であることを見る者に感じさせない。

温野菜大好き


連想ゲームはともかく、カラーに粗を隠し全体を引き締めて見せる効果があるのは確か。
ということで、洗面所の照明を変えるのに合わせ排気管にカラーを嵌めて見た目を向上させる小細工DIY。

我が家のキッチンシンクは一階のほぼ中央に位置するため、換気扇から延びる排気管はDK隣の洗面所を貫通して外に通じている。今にして思えばきちんとスチールのダクトパイプを被せる指定にでもしておけば良かったのだが、ここが断熱材むき出しそのまんまであるため見た目がいまいちすっきりしないし、壁に漆喰を塗る際には壁との接合部の取り回しが余りよろしくない。

ビフォー。洗面所天井を通って外に通じる排気管だが両端の壁との取り回しがいまいち

円形のパイプ周囲を漆喰で綺麗に埋めるのはなかなか難しく、養生からはみ出て断熱材についた漆喰が事あるごとにポロポロ剥がれて落ちてくる。よく見ると漆喰のアルカリに侵されて断熱材の銀色の表面まで剥がれてしまっている。
これはいかにも見苦しいので、この両端にTカラーと呼ばれる接合金具を嵌めて見苦しい部分を隠す。


アフター。ビフォーとの違いはほぼ間違い探し


本体が断熱材むき出しなのはそのままだが、両端にカラーを嵌めただけで全体が引き締まって見えるようになった。
カラーの素材である無骨な亜鉛めっき鋼板はインダストリアルテイストの照明との相性もいい。最近のインテリアの流行は銅や真鍮素材でFELIXにも魅力的な真鍮の照明は数多くあったのだが、組み合わせを考えて色のないキャストアルミ素材を選んだのは正解。


照明はキャストアルミ、Tカラーは亜鉛めっき鋼板、ミラーキャビネットはステンレス

本来の機能とは関係ないお化粧でも誰も気づかない場所であっても、自分自身が満足できるのであればやる価値はある。幸せなDIYの条件は自画自賛と自己満足(何度目だこれ書くの)。



6.26.2017

洗面所照明の交換

適当な梱包が異国情緒あふれる

すったもんだして到着した照明器具はキャストアルミ2ピースと分厚いカバーガラス、バルブとステー、電気コードのみからなるごく単純なつくり。ていうか照明器具はそれさえあれば成立するものなので、ある程度以上の値段はほぼ意匠代と言っていい。
取り出してみた本品はマスとしての造形は(見込んだ通り)すごくいい。が、細部の詰めと製品管理が甘いのが海外のプロダクトらしいところ。製品管理の甘さとしてはカバーガラスに傷が入っていたり接着剤がガラスにくっついていたり、そして細部の詰めの甘さは背面に現れる。

ガイジンは細かいところ気にしないのね

見ての通り、電球を留めるステーのボルトがそのまんま背面に突き出している。ボルトは乱暴にねじ切られていて切り口は斜め、このままではまっすぐ取り付けられないし、無理に押し付ければ壁に穴が開いてしまう。国産メーカーでは絶対にありえないこの辺の大雑把さ加減がいかにもな感じ。
まあこの程度は大した瑕疵ではない。接着剤はシンナーで擦れば綺麗に落ちるし、背面のでっぱりはスペーサーを拵えて逃がしてやればいい。


MDF合板のスペーサー。どうせ隠れる部分だから見てくれはどうでもいいんすよ

呼んだのは以前にも何回か工事を依頼したことのある顔なじみの電気屋さん。特段腕がある訳ではないが知った顔なので頼みやすい※1。洗面所二か所とユニットバスの二か所、計四か所の照明交換を依頼すると器具をしげしげと眺めて曰く
「洋物好きですねー」
洋物か。いやどちらかといえばおじさん洋物はあまり好みじゃないんだけどなあ。だってエロにわびさびがないでしょう男も女も妙に陽気でオーイエーオーイエーうるさいし。
それはともかく、ことタイルと照明に関しては洋物はセンスもバリエーションも国産品の比ではないというのが両者を調べ倒したうえでの率直な感想。積み上げてきた歴史の長さが違うので仕方ない※2。

四か所の交換工事は90分ほどで終了。電気屋さんが帰った後にスペーサーがはみ出していたり取り付けボルトが斜めに刺さっていたり角度がまっすぐでなかったりの荒っぽい仕事を自らきちんとやり直してやっと一連の照明交換イベントが終了。以前から気になっていた左右非対称性は解消しきれなかったもののかなりマシになったので、ひとまずはこれでよしとする。
ああ面白かった。


ビフォー。立方体のすりガラスの中にクリプトン球が二つずつ。この照明も決して悪くないのだが初期工事が残念。どういうわけか上下も左右も位置が揃っていない


アフター。高さはほぼ揃えたものの窓からの左右距離のズレは解消しきれず。正確には左側をあと3cm寄せる必要があるが、これ以上寄せると電気コードを引くために空けられた壁の穴が露出してしまう


フラッシュ撮影。よくあるインダストリアルライトとは似て非なる造形がお気に入り

______
※1 過去のいきさつからもうエアコン工事を頼むことはないが、照明交換程度なら問題ないだろうという判断。
※2 勿論和風には和風の良さがあるが、日本人の多くが洋風生活を送るようになってまだ実質100年にも満たない。



6.25.2017

英国バースの商売っ気があまりない創作ライト屋さんとの往復書簡(メール)

5月8日
こんにちは。お店のウェブサイトを見ました。Curved Rectangular Prismatic Bulkheadにとても興味があります。バルブのサイズは幾つですか?あとどうすれば買えますか?こちらは日本の東京です。 M


5月9日
ハイM、このEメールで注文できるよ。送り状(INVOICE)と品をどこに送ればいいか、住所を教えてください。バルブはE27。 バート
バートへ。E27なら問題ない※1。送付先住所は以下に書きます。支払いにVISAかMasterは使える? M
欲しいライトは一つだけ?
いや二つ必要。


5月10日
送り状添付しました。 バート


確認しました。内容OK。 M


5月14日
バート、先日のこっちの返事のメール受信できていますか。 M
M、送り状の支払い先で構わなければ送るよ。バート
あーやっぱり口座振り込み?※2理解しました。でも日本から海外銀行の口座に送金するのは死ぬほど面倒くさい※3し時間も金もかかるんでクレカでなんとかならないかな、あるいはペイパルとか? M
うーん、クレカ番号をメールに書くのは危ないからお勧めしないな。どうしてもというならこっちに電話してクレカ番号を直接伝えてもらってもいいけど? バート

5月15日
電話も危なくない?こっちから電話するならお店の人に言っといてもらえれば助かるけど。 M

5月18日
海外送金用の口座※4の開設準備を進めています。ただ審査に最低二週間はかかるらしいのでもう少し待って、多分OKだと思うけどもし審査が駄目なら電話する。これは最後の手段。 M

6月5日
バート、そちらの口座へ振込む準備ができました。口座開設通知を添付したので、記載されているそちらの口座情報を確認できる?間違いないなら進めます。前の送り状#666がまだ有効なら。よろしく。 M

M、確認した。これで問題ないよ。 ゲイリー

6月6日
(ゲイリー?) ゲイリー、先ほど送金した。入金を確認したら送り状の住所に送って貰える? M
ありがとう、すぐ確認する。 バート

6月11日
バート、とゲイリー、今日無事受け取りました。物は気に入ったけどバルブはE27じゃなくてB22だね!E27とB22じゃ大違い※5なんだけど!まあ何とかするわ。多分自分は最初の日本人の客※6だろうね。ともかく有難う。 M


 __________________
※1 一般的な電球サイズはE26で手元にあるLED電球もE26、E27はE26 より1㎜径が大きいので若干ぐらぐらするが付けられないことはない。

※2 商売っ気があまりないというのはこのお店、このご時世にクレカ非対応で現金払いか口座振り込みしか決済手段がないという。クレカ非対応の店なんて日本でも珍しい。まして欧米においておや

※3 海外送金はとにかく手続きが面倒で手数料も馬鹿みたいにかかる(みずほ銀行で7000円、MUFJで6000円)。最近はマネロンや資産隠しの抜け穴として海外口座を利用することに厳しい監視の目が張り巡らされていて、4年前のFATCA施行以降は海外の他人口座への送金には送金目的と送金先口座のある銀行支店の住所に受取人の個人情報(住所氏名電話番号)の申告、送金者のマイナンバーに加え収入証明書の提出まで求められる。もちろん申請には送金者本人自ら窓口に出向くことが前提条件。昔の関所の「入り鉄砲に出女」を思わせる厳しさ。

※4 最近は送金限度額を低く設定する代わりに手数料を低く審査を簡便化したサービスが各行から提供されている。今回は新生銀行のGoRemitというサービスを利用して送金。送金先が事前に申請した一か所に限られる代わりに手数料が低廉(一回2000円)で郵送のみで口座を開設できるのが売りだが、それでも専用口座の開設までに三週間を必要とした。

※5 B22バルブは海外規格としてはメジャーだが国内の照明で使われることはまずない。対応電球もリアル店舗ではまず入手不可能、6WのLED電球はAmazonでも見つからないのでAlibabaで中国から購入する他ない(2017年6月現在)

※6 わざわざバカ高い送金手数料を払い、あるいは送金用口座を開設してまで商品を取り寄せようという酔狂な客はそうそういない。というわけでここの照明がついているのはおそらく国内で我が家だけ。というひそかな自己満足




6.24.2017

家を買う人、家を作る人

マニハウスのMさんがもしS氏を友人に紹介するなら
「営業力がないから大丈夫!」
と安心させるとのこと。
確かにグイグイ来る不動産営業に辟易している人には有効な文句。ていうか普通は友人にそんな強引な営業マンは紹介できない。下手したら人間関係に影響するので。
その通り、自身の信用にかかわると思えば下手な人は紹介できない。ここで自然に紹介者による一次選択が働くため、業者を選ぶのに「知人の伝手を頼る」というクラッシックな手段は意外に有効であったりする。

閑話休題。
これに対するS氏の言い分としては「その営業力がない男の営業に引っかかったお前らは何なんだYo!(意訳)」とのことだが、はっきり言ってしまうと、自分も含めた施主がS氏を選んだのは残念ながらS氏の営業の賜物ではない。
というとS氏がますます落ち込みそうだが、ではなぜS氏が選ばれたのか。それはこれまで見てきた家とお会いした施主で分かる。自分も含めたS氏の顧客にとって家は作るものであり買うものではない、従って求めたのは家づくりのパートナーであって私にお任せくださいと見得を切る営業マンではない。みな確固たる意志をもって家づくりに取り組んだのは新築でもリノベーションでも変わりはなく、そのような人にとってはセールストークのうまさは大した意味を持たない。S氏が選ばれたのは家づくりにおける基本的な価値観を共有しパートナーとして相応しいという施主の判断の結果だろう。

逆に言えば家は買うものだと思っている人、高額な買い物は一所懸命に営業されてその結果として買うものだと思っている人、またはそういう体を取りたい人※1、一言でいえば受け身の人にとってS氏は実に相性が悪いし、営業の熱意とサービスを最重視する人、例えば月刊自家用車※2に値引き成功体験記を投稿するようなタイプの人にも全く響くところはないだろう。やる気あんの?と思われるのが関の山。

ではどんな人に向いているか。前述のとおり対話しながら家を「作る」意思がある人、また作りたい家に具体的なイメージがある人※3、自分の好みを把握できている人、ここだけは譲れないというこだわりがある人。こういった人には適合性が高いだろう。
しかしこういったタイプは少数派で、大多数の日本人にとってやはり家は出来合いを「買う」もの。そして時代のトレンドは簡便化。施主との対話という「面倒くさい」プロセスを重視するS氏の元に千客万来とはなかなかならない理由はここにある。決して営業力のせいではないのだ。

________
※1 実際はどうであるかによらず「頼まれたからOKしてあげる」という体裁にすることが癖になっている人。特に女性に多いような気がするが、この癖は損することが多いから気を付けた方がいいと思う。
※2 「トヨタA店とB店と日産のC店とホンダのD店でそれぞれ見積もりを取って一番安い車にしようと思い最初に一番安い見積もりを出してくれたホンダD店の見積もりをもって各店を回ったらトヨタA店でさらに2万円安い見積もりを出してくれてこの営業マンは自宅に何度も来てくれる熱心な人だったのでここで買うと伝えて判子持って夫婦でA店に向かう途中でたまたまトヨタE店の前を通ったので何の気なしに立ち寄って念の為A店の見積もり見せてみたらちょっと待ってくださいと奥に引っ込んだ10分後に出てきて店長の決裁が取れたのでこの値段からさらに1万円値引きしますと言われたので大逆転でトヨタE店から買うことに決定、さらに妻の一言でガソリン満タン納車と愛車セットまでサービスでゲット。息の合った夫婦の連係プレーで賢い買い物ができたと大満足です!」みたいな香ばしい投稿が毎月紙面を飾るので有名な雑誌。色んな意味で自分には理解しがたい別世界がここにある
※3 なんでもいいけどお洒落でカッコいい家にしてくれます?みたいな人もS氏にはまだ早い。S氏はこの手の漠とした問いに対しあーはいはいこんな感じでいかがでざんしょとスラスラ書いて見せられるある意味器用なタイプではなく、あなたのことを知らないのにあなたが何をカッコいいと感じるか分かる訳ないじゃないですかと真顔で答えるタイプだからだ。                      



5.28.2017

葉山の家

GWが明けた次の週末にS氏がリノベーションを手掛けた「葉山の家」の見学会が開催された、本来の見込み客ではない自分もついでにご招待をいただいたので逗子まで行ってきた。

毎度毎度思うことだが、誰もがセキュリティやプライバシーをかつてないほど意識しているこのご時世に完成直後ならともかく実際に住んでいる家を公開する(させる)のはなかなかすごいことで、その証拠に他の建築事務所でこういった事例はまず見かけない※1。施主と建築士の信頼関係なくしてはまず望めない催しだし、関係が良好であったとしても工事の切れ目が縁の切れ目というドライな顧客ならやはり承知はすまい。ビジネスライクとは程遠いS氏には似たような雰囲気の(いい意味で)ゆるい施主が集まっているのも面白いところで、他の商売と同じくベンダー/サプライヤーとクライアントが似た者同士となる傾向があるのであればやはり気取った建築士には気取った施主が、ドライな建築士にはドライな施主が集まるのだろうか。検証の為にS氏には一度HPをイメチェンしてブラックバックにやたら小さな白抜きフォント、作例は説明ゼロのフラッシュのみとしてプロフィール画像をMr.マリックのような恰好で光量抑え目で顔半分影になった斜めショットに差し替えてみた上でどういう施主が集まるか確認してみていただきたい。

それで逗子。人生二度目の逗子。電車では初めての逗子。
JR逗子駅前のバスロータリーからS氏に言われた通り3番のバスに乗車したらさんざん回り道した挙句逗子駅前に戻ってきてしまい、降りしきる雨の中を大遅刻でやっと施主Aさん宅に到着。この時点で自宅を出てから3時間余が経過。うむこれはまずい。
Aさんは鷹揚にも笑顔で出迎えてくださったものの初対面での失態に恐縮することしきり。
恐縮しながら靴を脱ぎ、
恐縮しながらリビングに通され、
恐縮しながらビールと空揚げ※2をいただき、
恐縮しながらはいお邪魔しました。

「家を見なくていいんですか(翻訳:あんた何しに来たの)」
とのS氏のナイス突っ込みに我に帰り、恐縮しながらお二階を拝見。
S氏の説明にもある通り、この家においては「小さな部屋の壁をとっぱらって大空間を作り出す」リノベーションの定番は適用しておらずむしろその逆、もとは大空間モノスペースであったところを細かく仕切り、年頃の兄弟のために二つ個室と収納を設えてやったというのが主な内容。
家族が色々ならリノベーションも色々。Aさん宅で求められていたのは広い空間よりも独立心が芽生え始めた男の子のためのパーソナルスペースと、家族一人ひとりに十分に用意される収納スペース。この一家にとっては今やリノベーションの鉄板となった「リノベーション≒広々とした空間を作り出すこと」の公式は当てはまらないのだ。
これはこれでもちろん正解、子供も自我が確立する思春期ともなれば色々と親に知られたくない秘密も出来てくるものなので、その数年間だけでもいいから(またどんなに狭くてもいいから)専用のスペースを与えてやるべきだと思う。特に男子はつるんとした顔にニキビやらヒゲやら出てきてごつごつとみるみるうちに男臭くなりいつの間にやら喉仏なんぞ出てきて声が低くなるのと合わせるようにやたらとプライバシー意識が強くなって不用意に留守中に部屋に入ろうものなら激高して何勝手に入ってんだババア〇すぞなんて聞いたこともないような乱暴な言葉で罵倒された母親が仰天して一体あの子はどうしてしまったんでしょうなんて帰宅した夫に相談したりするところまでセットではいそれは男子がいる家庭でごく普通に繰り広げられている光景なので心配いりません。

男子二人に新たに割り当てられた部屋は三畳程度と狭いながらも互いの凹凸が組み合わさる巧みな間取りで、狭さもかえって秘密基地風な趣を醸し出していて好ましい。
(個人的には子供に与えるスペースは勉強部屋としての機能性があればそれで良く、広々と豪華で快適な空間である必要はさらさらないと思う。あまりに快適な環境は子供の独立心を損なってしまいかねないし、広々としたスペースが欲しければさっさと自立して家を出て好きな部屋に住めばいいのだ。その方が健全)
この家でもS氏的定番である厚さ3cm幅20cmの極厚の杉板と室内窓、明り取りを兼ねた格子の足場はしっかりとその存在感を発揮。
アクセントとしてだけでなく換気窓としての実用性も高い室内窓は子供にとってはよき遊具にもなる(実家にこれがあったら絶対にくぐって遊んでいただろう)万能の窓で、格子足場は太い材と細い材を組み合わせて変化を出しているのが新しい試み。

玄関上部に位置する明かり取り床。太い細い太い細い太い細い太い細い

幼い頃の自分ならくぐり抜けて遊ぶであろう小窓

前述のとおり都心から相当の距離はあるものの逗子は始発駅なので朝は座り通勤も可。湘南に共通する独特のゆるい空気※3もいいし、海も山も近く風向明媚。どうせ郊外に住むのであれば思い切ってこの辺りを生活のベースにするのも大いにあり。少なくとも住みたい街ランキング上位常連の鎌倉よりは遥かに正解。※4

__________
※1 どっかのハウスメーカーで完成後の公開を条件にした一定額の値引き制度を設けているところがあるらしい
※2 唐揚げと書くのは間違い。衣をつけないで揚げる=空揚げが由来であって中国とは何の関係もなし
※3 街の空気は住人にも確実に影響を与える。ゆったりとした空気はゆったりとした人を育てるのだろう。Aさんを見ればわかる
※4 理由は行けば分かるさアリガトー!。一言でいえば、観光地になんか住むもんじゃないよ

4.29.2017

アオダモ新緑

先月植えた二代目シンボルツリーのアオダモから鮮やかな新芽。
アオダモの特徴である白樺のような青白い幹とのコントラストが美しい


無事根付いたようでまずはめでたし。
萌芽だけでなく枝の先端も15㎝ほど伸びている…これは頼もしい

緑の部分がこの春の伸びしろ

3.12.2017

二代目シンボルツリー植樹

72回目の東京大空襲の晩から空けた翌日、枯死してしまった夏櫨に代わる新たなシンボルツリーを植樹。
高さ約180㎝と先代の夏櫨よりやや小柄だが株立ちの幹はしっかりと太く、特徴の一つである白樺に似た樹皮もよく確認できる。




暑さや乾燥に強く病気にも丈夫な低木の落葉樹、という条件で探して該当した数少ない樹種の一つがアオダモ。先代が枯死した原因は定かでないが、猛暑にやられたのだとすれば選定にあたってこの条件は外せない。今回は根乾き対策で土も増量し土壌改良も徹底。これで駄目ならば、次に植えるべき木は禁断の木といわれる竹くらいしかないねえ。

1.24.2017

一つ屋根の下で

他人と住むなら、何より求められるのは協調する意思。
時には個を抑えて全体の意思決定に従うことも求められる。
全体より己のエゴを優先させる住民が次々と出てくると、行き着く先はぞっとするようなバッドエンド。

自分が大金を叩いて手に入れた住まいの行方を自分で決められず、運を天に任せるしかない理不尽。
戸建ては戸建てで苦労はあって、何より全てを己の器量で何とかしなければならないという厳しさはあるけれど、自分の家であればそれは当然のこと。集合住宅と戸建てはどちらも一長一短あるが、やはり自分には戸建てが向いているとつくづく思った冬の夜。



1.08.2017

階段を白くする理由

意識的に一階は白基調で色数を少なくするようにしているが、今回はその一環として階段を白で塗装することとした。清楚でおぼこい雰囲気を漂わす白木の階段をいきなり大胆に塗ってしまうのは流石に躊躇するが、我が家の階段は既に家主によって踏板を久米蔵色で塗られている他、よく見れば傷やら汚れやら7年の月日を伺わせる年季の入ったいわば熟女。お色直しにさほど抵抗はない。
塗るのは踏板でなくそれを支える側桁。これを白く塗ることで一階の白基調を強調するとともに階段自体の存在感を弱めるのが狙い。
階段は基本的にデッドスペースであり、デザイン上のハイライトとなるような凝った造形、またはLWH003のように家の中でシンボリックな位置づけにあるなら別だが、我が家のような何の変哲もない直階段の存在感などないに越したことはない。またその方が部屋もより広く感じられるのではないだろうか。集成材なので木目を塗りつぶしてしまう勿体なさもない。

というわけで12月の週末を使って工事。事前のマスキングと事後のマスク漏れの後始末に意外に手間を取ったものの、塗装作業それ自体は簡単な部類。


色はアトムハウスペイントの水性グレーホワイト。この色につや消し色の設定はないので、仕上げにつや消しのニスを塗っててかりを抑える。

現在の我が家の巾木や窓枠に使用されている色はミルキーホワイト(画像右側に少し見えている色)。追加塗りは既存の色に合わせるのが原則なので一度目の塗りには同じミルキーホワイトを用いてみたものの、ホワイトの中でも自己主張が強いこの色は漆喰の白壁に溶け込まず浮き上がってしまう。漆喰のホワイトは鉱物である消石灰の色なので元々無機的でクールなホワイトであり、黄色みの強い有機的なホワイトであるミルキーホワイトとの相性は決して良くはない。やってみて初めてわかるこの誤算。
またこのミルキーホワイトは踏み板の濃茶と組み合わせるとややカントリーな雰囲気が出てしまうことが分かった。別にカントリー調は目指してないのでこれも誤算。巾木や窓枠といった小面積に塗られる限りではそれほど目立たなかったミルキーホワイトの違和感が、階段の側桁のような大面積に塗られて一気に前面に出てきてしまった格好だ。

考えた末に二度塗り目は思い切ってグレーホワイトに変えてみたところ、これが大正解。クールで陰のあるこのホワイトは漆喰の白と馴染みがよく、踏板の濃茶とも実によく合う。
気を良くして階段横の窓枠もグレーホワイトにしてみたが、やはりミルキーホワイトの窓枠より背後の漆喰によく馴染む。明るい色の床に合わせるならミルキーホワイトが合うかもしれないが、濃色の床や漆喰に合わせるなら断然グレーホワイトだ。
出来れば現在ミルキーホワイトで塗られている巾木や窓枠をすべてグレーホワイトで再塗装したいところだが、面倒くさいので多分やらない。

工事が終わってみれば一応は目論見通り、白く塗られた側桁は白い壁に溶け込むことで存在感が後退し、上り下りする度に足元が何となく広くなったようにも感じられる。
素人仕事のクオリティはご愛敬で近寄ってみれば粗は目立つものの、遠目や暗がりなら…まあいいかこれで。

2016年の家づくりはこれにて終了。2017年も計画だけはいろいろと。


12.26.2016

聖夜の惨劇

佐川もロクなもんじゃないなあしかし。佐川がっていうかこの配達員の問題で幸い我が家を担当している配達のおっちゃんはまともな人なのだが、佐川といえば自分自身も被害を受けたことがあるのでやはり印象は宜しくない。40数万円相当の車のパーツを紛失してそのまんまばっくれようとした千葉の佐川お前んとこだよお前んとこ。業を煮やして自ら京都の本社に掛け合って弁償させたからいいようなものの、紛失が明らかになってから何度連絡してもあちらからは電話の一本も寄こさなかったし、多分本気でこっちが諦めるのを待つつもりだったんだろうな。あれ以来佐川を利用したことは一回もないのは言うまでもないが、発送元が佐川使うんじゃ仕方ないしなあ。
まあそういう業界もあるってことで。
しかしよくなくしたよなああんなでかい荷物を。え。


で本題。
むかーしむかし、あるところに。
小さな家に一人で住んでいる男がおったそうじゃ。

あるクリスマスの晩のことじゃった。
男はキッチンに立って洗い物をしていたそうじゃ。

そうすると突然、彼の足元から突然ジョバジョバジョバジョバジョバジョバとあり得ない、容易に想像はつくものの信じたくない音が響きわたったそうじゃ。

恐る恐るシンクの下を覗き込んだ男の目に映ったのは、思いっきり外れた排水パイプとそこから滝のように景気良く噴き出す排水であったそうな。




母さんこれがあのオネガ湖ですかっていうくらい水浸しになったキッチンの床を前に男が立ちすくんでいると、
「旦那」
「旦那」
「あっしらをお使いなせえ」
「お使いなせえ」

「おお、お前らは。そろそろ断捨離しようと考えていた貰いもの粗品タオル七人衆でねえか」


「あっしらこそこういう時に役に立つんでさあ。さあさあ」

「さあさあ」

排水が外れているのでシンクで絞るわけにはいかない。

男は貰い物タオルで片っ端から拭いては洗濯機にぶちこみ、拭いては洗濯機にぶちこみを繰り返し、七枚を費やして漸く床の腐食(恐らく床板の下の下地まで濡れてるしただでは済むまい)を最低限に抑える程度まで水気を拭き取ることができたそうな。

「お前らがいてー助かったのう」

「お安い御用でさあ。あっしらもまだまだいい仕事をs」ゴウンゴウンゴウンゴウンゴウン

男はこいつらを断捨離しないでいて助かったなあと一人ごちながら洗濯機のスイッチを押し、ゴウンゴウンと回る音を聞きながら漸く眠りについたものの、

すっかり寝不足となったせいで翌朝は危うく遅刻するところだったそうじゃ。



はあ~めでたしめでたし。
全然めでたくない!ああむかつく。


12.06.2016

LWH003はライトウェイトハウスのスタンダードとなるか

S氏に誘われて11月最後の週末にLWH003を訪問。
LWH003:立川の家はLWH002から五年ほどの間をおいて建てられたLWH003シリーズ最新作だが、完成からほぼ一年を経過したところを訪問した今回でLWHの新たな標準形が見えてきた。



確かに近い色

LWH003の外壁は家族の一員であるロシアンブルー(名前はジジ)の毛並みに合わせたグレー色。周囲の家と比べてもコンパクトなサイズと相俟って控えめな佇まいのLWH003だが、中に入ればその印象はいい方向で裏切られる。
ドアを開きモルタル仕上げの玄関をあがるとほどなく階段。LWHの基本間取りではデッドスペースである階段は端に寄せて出来るだけ大きなモノスペースを確保するのを優先していたが、LWH003ではそれをあえて家の中央に据えることで、大空間の代わりに廊下やドアで仕切らなくとも周囲に自然に分けられる複数の空間を持つようになった。確かに複数の住人が住む家としてはこちらの方が有効である場合も多いだろう。
LWH003では南側の空間の真ん中に造作したキャビネットを置き、ご夫婦と小さな子供一人に丁度いいサイズのダイニングとキッチンとの二つに分けていた。自由度が高く、生活環境の変化に応じどのようにも出来る。




二階建てである筈のLWH003の二階からはさらに上に向かって階段が伸びていて、その先にはロフトというより小部屋と呼ぶのが相応しい十分な高さと広さを持ったロフト階が広がっている。
高さ1mにも満たないLWH002の物置ロフトとは違って立派に部屋として機能する広々としたロフトの恩恵で、LWH003は登記上の床面積こそLWH002とほぼ同じだが実際にはずっと広く感じられる。
というか事実広い。

コンパクトな外観からは想像がつかないまさかの三層、その要となる存在感のある階段がこの家のアイコン。添えられた目隠し用の杉材の縦格子が空間を上下に長く見せ(縦縞の服は着る人を長身に見せるのと同じ)、内部のスケール感を引き立たせるのに一役買っている。


ちゃんとした階段がロフトまで続く

裏から

ロフトまわりのダイナミックな造形とこちらを見つめるアルパカ

天窓はロフト階と二階のあかりとり

ちゃんとしたロフト階のちゃんとした窓

リビング天井。抑え目な照明がいいセンス

内装はS氏お馴染みの無垢無塗装の杉材。
杉を白木のまま用いた清楚で簡素でどこか和を感じさせるスタイルはS氏が得意とするもので、利休好みならぬS氏好みと言っていい。
足すのは容易だが削るのは難しい。物足りなさを感じるぎりぎり手前で止められている抑制の美がS氏の手掛ける家の特徴でもあり、白木の杉だけが持つ清浄な雰囲気は確かによくマッチしている。この風情を活かすならば白木は白木のままで手を加えず自然に使い続けるのがいいだろう。どこかのなんとか002の家主のように階段(あれは杉ではないが)を塗るような余計なことはしない方が無難。しかもあいつまた塗ったらしいぜ(えっ)


床材は厚さ一寸幅七寸の堂々たる杉板。子供の手と大きさの違いに注目

まとめると、控え目な外観からは意外なほど広い内部空間を自然かつ合理的に分け、内装は楚々とした杉材仕上げで床には厚さ一寸幅七寸の杉板を贅沢に使い、住人は小さな子を含む家族とペット。
外観・内部構造・内装から住人に至るまで、これこそS氏の唱えたLWHの標準形となるべき家ではないだろうか。一作目二作目と本来の想定と違うおたくの独身者用の家が出来上がってしまい妙な色が付きかかったLWHシリーズだが、三作目にしてようやく標準的な作例が出来てS氏も愁眉を開いていることだろう。実例ができたことで家族が住む家としてのイメージが湧きやすくなったこともあり、これで悲願の三桁達成に向けて受注が加速するに違いない。多分ね



LWH003ご主人が手ずから設置した温風器ユニット。パクりたいアイデア


なおLWH003の家づくりは典型的な夫唱婦随型。DIYにも前向きなご主人がこの家のイメージの源泉のようで、この点で婦唱夫随型のsatosatoとは全く対照的なのが面白い。satosatoではアイデアを出すのは主に奥様で、旦那様はそれを承認しつつ年末の忘年会でPPAPをやるという役割分担。世間一般ではどちらが多いのかしらん


11.07.2016

ウッドデッキのメンテナンス周期は半年

と決めた。

具体的には顔料入りの保護油を塗りこむ。タフが売りのイペ材には些か過保護な待遇と分かっているが、また風雨にさらされて銀灰色に退色したイペの醸し出すいい味も分かってはいるが、購入した塗料が余りまくっているのだから仕方ない。半年に一度のペースで使っても使い切るまで何年かかることか。

熱くもなく寒くもなく、雨が少なく湿度が低いこの季節は塗り作業にはうってつけ。今春に完成して以来初めてのメンテナンスは45分ほどで終了。楽


板材の隙間から板側面にも擦り込むので以外に時間がかかる

次は五月か。

11.01.2016

Pinterstはイメージの宝箱

見るだけでも楽しい、最近お気に入りのアプリがピンタレスト。
興味ある分野を登録しておけば勝手にアイデアや最先端のプロダクトが纏められて配信されるので、家づくりのイメージが今一つ浮かばない人やインテリアの方向性に悩む人にもうってつけのツール。
本当に便利な世の中になったもので、これじゃあ雑誌が売れなくなるのもむべなるかな。



このシンプルにしてユーモラスな神棚なんかなかなかいい。




曲木の階段には驚愕。
自分の想像を超えたアイデアに触れるのは実に新鮮で楽しい
アイデアは人の数だけ。

9.20.2016

愛とは決して後悔しないことというのは名訳だと思う

住宅購入で後悔している事ランキング、という記事が目に留まる。


後悔とはまた物騒な、ローンが返せなくなって財政破綻寸前とかその手の深刻な話が並ぶのかと思いつつランキング表に目をやると、えっ。


1位 駅までの距離が遠い
2位 買い物が不便
3位 駅周辺が栄えていない
4位 会社までの距離が遠い
5位 電車やバスなど公共交通機関が少ない

いや、こんなの知ってたでしょうが。

幾らなんでもこんなことも調べずに家を買った訳ではあるまい、
「分かってはいたけど軽視していた、実際に暮らしてみて改めて実感した」
といことだろうか。
それにしたところで、それらの問題点を検討する時間と想像力くらいは誰にでもあった筈。
だって人生最大の買い物でしょう。
25年とか30年とか35年とかの超長期でローン組むんでしょう。
利息まで入れたら軽く八桁台後半、下手したら九桁に達する借金を、ほぼ一生かけて支払うんでしょう。
納車された新車に傷がついているのを「まっいいか」で済ますことはまずないのに、その十倍もの買い物の価値にかかわる問題をなぜ「まっいいか」レベルで片づけてしまえるのか。
豪快だ。岩鬼の大根切りホームランのように豪快だ。小心者の自分は若干引いております。

その他注文住宅部門の一位「事前に住まいのイメージをもっと入念に確認すればよかった」については一言でいえば広範囲にわたる煮詰め不足で、自分の体型も好みも把握しないでオーダーメイドに乗り出したって満足のいく服が仕立てられるわけないでしょうという話。想像力の大切さについて古くはジョンレノン、最近ではS氏が繰り返し説いているのは周知の通り。ローン残高などないと想像してごらん。その気になれば簡単なことさ。いや現実逃避はよくないよジョン。

エラソーにいうお前はどうなんだと言われる前に白状してしまうと、後悔していること、はさすがにない。
しかし後悔までいかなくてもああすりゃよかったこうすりゃよかったという点は幾つかあって、その中の最たるものは、予算オーバー対策の為に片流れ屋根を最大1m程度低くしたこと。容積が小さくなったことよりも天井が低くなったことで、ロフトの移動は四つ這いを余儀なくされるようになってしまった。
屋根を低くしたことがどの程度のコストカットになったのか分からないが、今にして思えば100万円や200万円の予算オーバーなら少し無理してでも高さはキープしておけば良かったなと。二足歩行を生業とするホモサピエンスには四つ這いはやはり不便だよ。


8.11.2016

50年前の肖像

家の近くの通り沿いの掲示板に貼られていたミニ新聞を何気なく眺めていたら、紙上に我が家が映るアングルで撮影された昔の写真に我が家の前に建っていた家が写っているのを発見。
今を遡ること丁度50年の昭和41年の撮影という。

当時のまま現在に至っているのは手前の神社のみ、現在は駐車場の隣地にも建物があるのが分かる

我が家の土地は購入時点で長らく空き地、工事中に基礎の残骸が見つかって昔は家があったと判明したもののどのような家であったのかは知る由もなく、隣人も引っ越していなくなった今となっては永遠の謎。
の筈がふと目にした壁新聞にその答えが載っているとは。大昔に撮られた写真に偶然写り、偶然掲載された壁新聞を偶然目にして偶然その存在に気が付く。偶然て面白い


50年前の家の近所の大通りの様子。平屋か二階建ての民家ばかりで現在のビル街に面影は全くない

我が家の土地に50年前に建っていた家は何の変哲もないシンプルな切妻屋根で我が家の片流れ屋根とは違うものの、家の大きさも佇まいも何となく我が家と似ているような。

7.17.2016

余った床板の活用例

我が家の床板は施工を終えて丸一箱以上と結構な量が余った。有体に言えばオーダーミスというやつだが、捨てるのも勿体ないので何かに使おうとそのまま保管してある。引き渡し直後にまず何枚かをロフト壁に張り、次は階段の上から張ろうかな、でも幅が足りないから上手く張れないかなどと思いつつ六年経ってもまだ実行に移していないのだが、それを本当にやった成功例がS氏のブログに。

ふーんこうなるのか。三枚接ぎでも上手く張れば以外に違和感がないものだ。家の階段なら二枚接ぎでいけるが、1.8cm厚が加わった踏み板は軽快感が損なわれるかもしれない。施工は簡単そうだが…何年か経ったらやってみようかな


6.14.2016

家の守りと書いてヤモリ

家主があの世も幽霊も信じていないと嘯く割には魔除けアイテムが散見される我が家


ドアの正面では古のパリから時空を越えてやってきたガーゴイルが睨みを利かせ、

「…。」


玄関の窓はゴリラ顔で有名な盛岡天満宮の狛犬(のミニチュア)が守りを固める。


「なあ、俺たちが乗ってる台って」「…」「例の失敗手すりの残骸らしいよ」「マジ?」



そしてこの度さらに家の守りを固めるべく、鈴木荘から真鍮のヤモリが加勢に加わった。
どこを守ってもらうかはこれから検討

シロガネーゼでざますのよーっホッホッホッてどこざますかここは


狛犬は神獣だがガーゴイルは魔物。なんで魔物が家の守りになるのかといえば、マイナスとマイナスは反発しあうのと同じく毒をもって毒を制す発想で、日本における鬼瓦と同じ存在。何千キロも離れた洋の東西で収斂進化のように同じような発想に行き着くというのも面白い話。
ええゴシック好きですが何か。中二テイストと言わば言え。

やはりミニマリストにはなれんな。