1.19.2016

都心部に住むメリット(悪天候編)

みぞれでぐしゃぐしゃになった道に難儀しながら有楽町線の最寄り駅へ、やってきた電車も途中駅で時間調整の停車を繰り返して結局普段より10分ほど遅延して目的駅へ到着。
ぶつぶつと文句を言いながら会社に辿り着くが、そこで初めて他の路線は遅延どころではない大混乱に陥っている事を知る。定刻を大分過ぎてからぽつりぽつりと出社し始めた人が口々に語るのは想像を絶する大惨事。寒風に吹かれながらホームで三十分待った、一時間待った、いや入場規制で駅前に二時間並んだ、三時間待った、一時間早出で二時間遅刻した、エトセトラゝ。10分程度の遅延で文句を言ってる場合じゃなかった。

災害や悪天候が起こる度に実感するのは職住近接の恩恵。小さな土地に小さな家でもここに住んでてよかったよかった。ていうかあれは(何時間も並んで電車を待つのは)自分には無理無理無理無理かたつむり。堪え性のなさには自信がある身、そんな苦行に身を投じるくらいなら家に帰ってほとぼりが冷めるまで布団被って寝てしまう。
ホリエモンのように「ドMじゃね?」なんて揶揄しようとは思わないが、本当に日本人の勤勉さと辛抱強さは底が知れない。恐るべし


1.15.2016

コンクリートシンクはどうか

S氏から
「また載ってますよ」
と教えて貰ったhomifyサイト、今回のお題はキッチン。
男向けに高さをオーダーした松岡製作所のフレームキッチンはステンレスの質がいいせいもあって、六年近く使用してそれなりに小傷だらけになっても錆びは出ていない。
ステンレスシンクはステンレスが命。昔住んでいたアパートについていた安シンクはステンレスと名乗るのが烏滸がましいほどステンフル、どんなに清潔に使用しても後から後から浮き上がる錆びで真っ赤になってしまって閉口したものだ※1
今時の名の知れたメーカーのキッチンならまずそんな粗悪なステンレスを使用している事はないとは思うが、フレーム型にして良かったのはスッカスカの腰下が湿気や変なニオイやGの隠れ家とは無縁のオープンスペースとなった事、それが視覚的にも狭っ苦しさの緩和に貢献している事。その代わり収納スペースとして見込む事は出来ないが、食器や包丁の蒐集に興味はないので別に実害はない。

という訳で今のところキッチンシンクには何ら不満はないのだが、ふとコンクリートキッチンにしてみても良かったかなと思う時がある。ぱっと思いついたのは、床下の基礎を床上1m位まで立ち上げコンクリートの腰壁とし、その上部から真横に鉄筋コンクリートのキッチン天板を延ばし、型枠を外したら水栓とシンクとガスレンジの部分に穴をあけ、パーツを嵌めて脚のない超シンプルなキッチンシンクの出来上がりというもの。
頑丈でカッコよく、かつフレームキッチンより更に安く拵える事が出来るのではないか。難点は基礎コンクリートがそのまま室内まで進入する構造なので床との取り回しが難しいかもしれないところ、巨大な熱橋が出来るので特に冬場は外の冷気がダイレクトに伝わってきてしまう事、そしてレイアウト変更が絶対にできない事。コンクリートの角は凶器になり得るので子供のいる家庭にも向かないしS氏はきっと目を引ん剝く。でも誰かやってみてくれないかなあ、是非見てみたい。


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※1 引き払う際に難癖つけられて法外な損害補償金をがっぽりふんだくられたのも今となってはいい思い出…になるわきゃあない。あの悪徳大家は碌な死に方をしないに違いない。あーもう死んでるなきっと

1.10.2016

優しく温かく決して腐らず、湿っぽくなく爽やかで、だけど打たれ弱くてすぐに凹む奴

それは桐。

床材として用いる桐は畳に次ぐと言っても過言でないくらい人に優しい素材。柔らかさと温かさにおいては杉も遠く及ばず、真冬ですら素足に冷やっとした感触が伝わる事は皆無。また寸法が安定していて狂いが出ず、吸湿性と防水性に優れ虫を寄せ付けないという特長は昔から好んで用いられてきた家具のみならず床材として用いる際にも優れた長所となる。
しかし柔らかさは弱さでもあり、床に用いた桐板のやわさ加減と言ったらそれこそ杉どころではない。最近になるまで箪笥には用いられても床に使われる事がなかったのは希少性ゆえの高価格もさることながら、柔らかすぎて床材には不適であると判断されたのが第一の理由ではないだろうか。

要するに、正月に帰省した際に実家の桐の床に20㎝程度の高さから樹脂ケース付きのiPhoneを落としたらそれだけで陥没して驚愕したという話。

証拠写真

樹脂ケースの柔らかくて丸い角が軽く当たった程度でこうなるのだから、幼児や犬猫がいる家族には到底お勧めできない。冷え性で足腰の弱った孫のいない老夫婦、これなら最適だろう。

しかしエントリタイトルに上げた桐の特徴、人間に当て嵌めれば生真面目な頑張り屋さんといった人物像が浮かび上がる。なので「桐のような人」と言われたら概ね褒められていると受け取ってよし。「桐谷さんのような人」と言われたら美玲か広人かどちらかを確かめてから喜ぶなり怒るなりしましょうね。

1.09.2016

雑巾がけのすゝめ

年末近くなると窓掃除と床に油を塗布するのが我が家のルーチン。窓掃除は年二回だが床の油は今のところ年一回、で一年間の雑巾がけで油っ気が抜けてきた頃にまた重ね塗り。
箒→雑巾のコンビが現在の我が家の掃除スタイル。ルンバ選手はというと、バッテリー切れを機に友人に譲渡。家具が傷む※1のと、結局床掃除で雑巾がけに勝る仕上がりはないという結論に達したため。面倒くさい事は面倒臭いが、我が家くらい小さければ何とか許容範囲の面倒臭さ。
箒と雑巾がけを手ずから行うのは家の点検も兼ねている。ルンバに任せっきりでは気が付かない汚れや傷みを見つける事が出来るので、雑巾がけはその点からもお勧め。

(ライフハック:雑巾かけて洗ってを繰り返すのは更に面倒臭いので予め複数枚の雑巾を用意し、一気に使うのがお勧めのやり方。これであれば洗いなおす手間を考えず思う存分汚せるので、床を拭いたついでにアルミサッシの清掃までやって真っ黒になるまで使い回せる。簡単にでも毎週サッシ清掃をしておくか一年間放っておくかで年末大掃除の手間は大分違う。汚れた雑巾は最後に纏めてミニ洗濯機に投げ込んで洗剤と漂白剤をパッパと振りかけてスイッチオン)

そして雑巾がけは木の床に住む人に特に勧めたい。木は磨き込み使い込むほど劣化するのでなく逆に内側から独特の艶を発するようになり(塗って磨いてを繰り返した我が家の床も引き渡し直後と現在ではまるで別物)、その美しさを享受し堪能できるのは木の床の住人だけだからだ。
タイルやモルタルの床もまた雰囲気があっていいものだが、これらの素材は使い込むほど一直線に劣化していく※2。鉄や銅や亜鉛といった金属にも使い込まれた美しさが存在するのは確かだが、金属素材を床に用いる事はまず有り得ない。プリント合板の艶は外側からのクリア塗装が全てなのは言うまでもない。

インテリアの中で床の存在感は圧倒的。なので使い込むほど美しくなる床を持つ家は飽き難いし、古びても嫌いになり難い…と書いていたら何だかまた雑巾がけをしたくなって来た。掃除するか

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※1 アメリカ家電らしく大雑把なところがあるルンバはテーブルや椅子の足といった細い障害物は認識せずにフルスピードのまま激突する。ぶつかった勢いで後ろ側が浮き上がるくらいだから結構な衝撃で、木製家具の脚なら傷だらけになる筈
※2 やれたモルタルの床にシャビーな美を見出す事もあるいは出来るかもしれない。が、それはあくまで「見立て」に過ぎない

1.04.2016

60年代の小さな家

ここ二年ばかりホラー映画を見続けてもやはりちっとも怖くない、という事で最近は怖いにこだわらず興味が向くまま片っ端からツタヤディスカスのウェイティングリストに追加。レンタルの順番などすっかり忘れているがそれが面白い。
という訳で年末に届いた月曜日のユカ。なぜこれを借りる気になったのかさっぱり覚えてはいないものの、見てみると舞台となった60年代の横浜元町や赤レンガ倉庫の風情が実に興味深い。
とりわけ印象深いのが加賀まりこ扮するユカが住む山手の長屋。長屋は往年の日本では珍しいものではなかったのだろうが、これがLWHどころでない小ささ。

真ん中に壁が通ってこれで二世帯。小さなトヨペットクラウンがお洒落
室内はこれで全て、ドアを開ければワンルーム

これだけ小さな家であるにも関わらず少しもせせこましさを感じず、寧ろ可愛らしく洒落てさえ見えるのは内外ともに余計な物が一切ない簡素さ故か。物が少ないのは映画のセットだから?いやいやこれを目指すのは無理ではあるまい。我が家もまだまだ。



1.03.2016

今日が新年


今年はいよいよ我が家を完成させる年に。
これがまたなかなか一筋縄では行かない…